物件193 4軒縦並びの家 劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック
劇的!ビフォーアフター 物件193 4軒縦並びの家 で出てきたアイデアをチェックしましょう。
今回の劇的!ビフォーアフター 物件193 4軒縦並びの家 は、増改築によって4軒が縦に並んだ住まいのリフォームです。
仕出し屋の店舗部分とお祖母ちゃんの介護が必要な住まいで、店舗からお祖母ちゃんの部屋までの動線の長さが大きな障害となっています。
敷地ギリギリに建っている状態で、おばあちゃんの車椅子の出入も狭くて危険な状態です。
水周りも古く使い勝手が悪い上に真ん中にあるので、非常に使いにくい状態となっています。
無駄な部屋を整理して、いかにコンパクトに住まえるようにまとめるのかという点が、今回のリフォームポイントとなりそうです。
解体が始まると、建物の継ぎ目からの雨漏りで壁の中が腐り、柱などがボロボロの状態です。
一番古い真ん中の建物部分は解体、比較的健全な2軒分の住まいを中心にリフォームを行うようです。
中庭も生まれ、環境が大きく改善されそうです。
傷んでいた部分を補修して、塀には通路から住まいへ2箇所の入口を開けました。
新たに出来た中庭には開けた入口部分から入れた浄化槽を設置、トイレの水洗化や生活廃水の浄化を行いました。
傷んでいた古い建物の残った部分は基礎から補強、柱や梁もしっかり補強です。
もちろん断熱材も入り、店舗から生活部分までがフラットな床となりました。
中庭に面した部分に住まい用の玄関が付き、用水路をまたぐ橋を2つに増やして、幅も広げました。
どちらも中庭に面していてひとつは普通の階段で玄関へつながり、中庭をぐるりと廻ってスロープで上がる、お祖母ちゃんの車椅子用通路も確保しました。
玄関脇には風呂場を確保、減築した部分に面して窓が付き、囲まれた坪庭的な外部空間とつながる形です。
ほとんどの床を柔らかい杉の板で仕上げ、一部屋だけを桧の板で床と壁を仕上げました。
お祖母ちゃんの部屋のようで、洗面台も取り付きました。
良い香りと共に水に強い材料なので、洗面台から多少水がこぼれても大丈夫な仕上としました。
玄関ポーチの床は10cm角の御影石張り、石を小さくすることで、スベリ防止の効果もアップします。
スロープ横の転落防止に石の板で壁を作り、四角く囲ってガーデニングスペースの完成です。
家の周囲に鉢植えされていた植物を植えるスペースとしての活用となります。
ほとんど使っていなかったキッチンは再利用、傷んだ部分を補修して、形を組み替えて再利用です。
安全性を考えてIHヒーターが付きましたが、元の場所に収まりました。
ちょっと手を加えることで、収納付のカウンタースペースも生み出しています。
室内を移動しやすくすることで、昔と同じ場所でも活用できるダイニングキッチンスペースとしたようです。
シンクにはめ込む便利グッズは、調理の流れを考えたアイデアグッズです。
しかし濡れた状態で取り外したりすると周囲を汚してしまいそうで、ちょっと微妙かもしれません。
キッチンにいながら、中庭を介してお祖母ちゃんの部屋の様子をうかがえる窓が付きました。
安心してキッチンで料理が出来る配慮をすることで、より使えるキッチンスペースとなります。
お祖母ちゃんの部屋はキッチンから様子が見れるだけでなく、店舗スペースにも近くなりました。
さらに中庭に面しているので、明るく快適な空間にまとまりました。
しかもポーチと床面の高さを合わせる事で、外出も手軽に行えるようになっています。
ポーチ部分と窓下の隙間に砂利を入れ、室内に水が流れ込むことを防いでいます。
この部分には若干防水や耐久性などの不安がありますが、便利さを優先した形でしょう。
外部も再塗装され、色を合わせる事で、4つの建物に一体感が出ました。
窓の古い格子を取り外し、黒い格子を取り付けました。
木を模したプラスチックの格子で、腐らない材料です。
ベランダにまで取り付けて、洋風の住まいが和風の住まいに模様替えとなります。
店舗の上には瓦が載った小庇と格子が付き、和風の店舗として大変身です。
外観が和風に大変身、周囲の住まいに多くみられる瓦と格子を取り入れ、周囲の環境との調和も図っています。
本物には及びませんが、伝統のある町家の雰囲気が伝わる外観となりました。
店舗で使っていた古いステンレス製の作業台に格子を取り付け、犬小屋として再利用です。
キャスター付きで移動できるので、浄化槽の上においても移動して点検やメンテナンスが行えます。
屋根を緑化して花壇とすることで、暑さや寒さを減らすことにもつながります。
土の代わりに衣類を再利用した保水層を採用、土のように流れ出さない便利な素材を利用です。
犬小屋になった店舗の作業台は一新、他の使い慣れた厨房機器は出来るだけ再利用です。
リフォームが完了して、店舗部分は作業の流れに沿った整理された空間となりました。
換気をしっかり行うことで、住まいへにおいが移ることを防いでいます。
引き出しには家具を再利用、シンクのフタやスライドして広がる2段の作業台など、使いやすさにも最大限の配慮がされています。
店舗の奥には事務所スペースを取り、住居部分とスムーズにつながります。
玄関には大きな下足入が付き、減築された廊下部分でダイニングキッチンにつながります。
その廊下はギャラリーとなり、昔描いた絵が飾られました。
さらに収納を兼ねたベンチ付きで、中庭の景色を楽しむことも出来ます。
お祖母ちゃんの部屋からは中庭が見え、木の香りに包まれた一番快適な部屋となりました。
収納も嫁入り道具を再利用するなどしてしっかり確保、便利さと思い出の両方を満たす部屋の完成です。
プラスチック補強された障子には家族で描いた絵を印刷、新たな思い出も加わりました。
トイレはお祖母ちゃんの部屋の近くに配置、水洗化されたことで使いやすくなりました。
洗面所と浴室も立派になって、収納や棚をたくさん確保しています。
浴室は目隠しされた坪庭空間と窓でつながり、その坪庭は草木の手入れをする空間として利用できます。
ダイニングキッチンには広めのテーブルが入り、テレビ台には古い食器棚を再利用しています。
テーブルは天板をテレビ台との間に入れることで広げられるアイデアテーブルを採用、別に暮らしている娘さんが来ても一緒に食事が可能です。
和室の前は板貼りとして、キッチンとつながるリビングスペースとして生まれ変わりました。
天井を高くして梁の一部を見せ、開放的で余裕のある空間となります。
その前には減築して出来たウッドデッキが付き、リビングと一体的に使うことも出来そうです。
このウッドデッキは、物干し場にもなります。
古い和室は仕上を綺麗に一新、床の間などの作りはそのままです。
客間にも使える落ち着いた和室です。
劇的!ビフォーアフター 物件193 4軒縦並びの家 は、部屋の配置の大切さがよく分かるリフォームとなりました。
おばあちゃんの部屋をみんなで看病しやすい最適な場所に確保して、減築して中庭を生み出して活用するなど、部屋や庭の配置を最適にすることで、古くて使いにくい住まいを現代的で使いやすくすることができるのです。
さらに細かい部分にアイデアを盛り込むことで、その使いやすさをさらに向上させていた点も見逃せません。
部屋の配置を最適にすることで使いやすさは確保できますが、更なる便利さを得るためには細かい配慮が欠かせないのです。
外観については、色を統一するだけでも一体感が出るものです。
和風デザインのポイントとして、格子をフル活用したところもリフォームの参考となりました。
今回は、リフォームの基本である部屋の配置の大切さを、改めて認識させられたリフォームだったといえそうです。