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物件205 風呂場が冷蔵庫の家

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物件205 風呂場が冷蔵庫の家  劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック

劇的!ビフォーアフター 物件201 台所がお風呂の家 で出てきたアイデアをチェックしましょう。

劇的!ビフォーアフター 物件205 風呂場が冷蔵庫の家 で出てきたアイデアをチェックしましょう。

今回の劇的!ビフォーアフター 物件205 風呂場が冷蔵庫の家 は、古く寒さが厳しい仙台の住まいで、お祖母ちゃんのひとり暮らしの住宅のリフォームです。
水廻りも寒く使いにくい状態で、家庭菜園がある庭も地盤が硬く上手く育たない状態です。
住まいの広さと予算はひとり暮らしの住まいとしては十分あるので、お祖母ちゃんの使いやすさを考えたリフォームに期待しましょう。

まず前面の道路幅が4mに満たない狭い状態なので、道路の中心から2mのところまでを道路として使用するために、ブロック塀を壊します。
さらに住まい部分も解体が進むと、間違った入れ方をした筋かいや隙間のある外壁の下見板があらわとなりました。
平屋なので構造の強さとしては問題は少ないのですが、雪の重さなどを考えると補強したいところです。

ここでなんと東日本大震災に遭遇、近所の住まいに被害が出ています。
幸い解体中だったお祖母ちゃんの住まいは無事で、工事再開です。
と思いきや、建築材料の入手に困難が生じてしまいました。
特に合板は工場の被害などにより入手が困難となり、工事が中断してしまいました。

およそ一月半後に、なんとか工事が再開。
まだまだ大震災の被害が大きく残る状態ですが、ようやく進み始めました。

鉄筋コンクリートで基礎を補強、しかし震災の影響による道路の渋滞などでコンクリートの打設にも時間がかかります。
柱の傾きを補正し、仮止めしていきます。

合板も到着して、まず屋根に敷き詰めました。
と思いきや、屋根の合板が数枚足りません。
何とか緊急に合板を確保して、屋根の下地が終了です。
壁の補強兼下地には合板ではなく、パーティクルボードのような木のチップを固めた板を採用です。
早めに仕事を終えた大工の棟梁は、津波で大きな被害を受けた自宅を一人で修理しています。

壁の断熱材はグラスウールですが、通常より性能の高い製品を採用したようです。
通常は床を貼って行うはずなのですが、床の合板が届かないので、壁の断熱材を先に工事しています。
床には最高レベルの性能を持つ断熱材をいれ、ようやく届いた厚い合板を貼っていきます。

屋根には白いガルバリウム鋼板を採用、屋根を軽くする効果と夏の陽射しを反射して小屋裏の暑さを緩和する目的です。
壁には通気銅縁を採用、木構造部分を乾燥させることで、耐久性を高めます。
現在の新築住宅では、ほとんど必須となる材料です。
壁にも断熱材付のガルバリウム鋼板を採用、こちらは落ち着いたダークグレー色です。
さらに道路側の出隅部分だけは、木板を張って仕上げました。
ただ金属板仕上げは温度変化が大きいので、輻射熱によって暑さや寒さの点では若干不利となります。

玄関前には、緩やかなスロープと大きな庇が付きました。
玄関の段差を非常に少なくした、バリアフリー設計です。

生活空間の基本はワンルームとして、従来の玄関部分であった台所脇には勝手口を設置。
買い物してきた物を、最短距離で台所に運べます。
浴室には寒冷地仕様のユニットバスを採用、バリアフリーを意識した3枚引き戸と共に、使い勝手と快適さが大きく向上しています。

ここで家庭菜園をリフォーム、植えてある野菜を一旦移動します。
小型の耕耘機で菜園を耕し、砂利などを取り除いて、黒いビニールシートをかぶせました。
ここに野菜を戻し、立派な家庭菜園となりました。

古いステンレスの浴槽を再利用、シンクを取り付けて家庭菜園の脇に設置しました。
さらに雨樋の水を浴槽に貯め、蛇口や水を撒く配管などを取り付けて、家庭菜園用の水として活用です。
自然の力だけを利用する、エコロジーな装置です。

匠の弟さんに頼んでクルマのパーツを利用した回転装置を作成、作り付けのベッドに組み込んで、回転式のラジオ付き目覚まし時計を設置しました。
寝室と3畳の客間の両方でラジオを聞ける、アイデアベッドの完成です。
この回転装置は面白いのですが、他の既製品で代用出来そうな気もします。

リフォームが完成して、庭が立派に大変身です。
砂利と敷石を組み合わせ、花畑つきの庭となりました。

道路に近くなる勝手口は木の横格子で目隠し、そこにインターホンや郵便受けも組み込まれています。
玄関ポーチは庭の中に広く確保、竹と木の手摺が付いて、優しく玄関まで続きます。

安全な場所に移動した玄関は引き戸となり、玄関の段差もほとんどなくしています。
玄関脇には、コンパクトながら多機能な下足入れが付きます。

家の中央に収納を集め、その周囲を移動できる回遊式のプランです。
リビングダイニングスペースは天井を小屋裏まで広げ、開放感を高めました。
窓際には足踏みミシンを再利用した、裁縫スペースが備わります。

キッチンは対面式のシステムキッチンとなり、一人暮らしとして適度な広さと収納を備えました。
キッチンカウンター周りには収納を配し、使いやすさを高めます。
折りたたみ式のテーブルでは、娘さんと2人の食事も可能です。
ただ椅子の置き場を考えると、折りたたみのテーブルである必然性は薄いかもしれません。

洗面所もコンパクトながら、洗濯から収納まで、必要な機能はしっかり備わりました。
浴室には暖房乾燥機も備わり、冬でも暖かさの確保と衣類の乾燥が可能です。
トイレは標準的なサイズとなり、洗面所と廊下の2箇所から出入りできます。

3畳の畳スペースには大きな押入れが備わり、娘さんが帰ってきても安心です。
寝室にはドレッサーが備わり、小さい段差で庭のウッドデッキにも出れます。
ベッドから庭も見れる、快適な寝室となりました。

寝室には納戸兼廊下からも使えるクローゼットが付き、使い勝手の幅を広げています。
さらに納戸からは、屋根裏収納にも上がることが出来ます。
長いウッドデッキは、従来の物干し屋根をそのまま活用した物干しスペースまでつながります。

今回の 劇的!ビフォーアフター 物件205 風呂場が冷蔵庫の家 は、ワンルームながら収納部分で部屋を上手く仕切ったところが印象的なリフォームとなりました。
手堅いアイデアも豊富で、手摺に頼らない使いやすさを追求した点で、単なるバリアフリーリフォームとは一味違うリフォームとなりました。
自立を促すような、使い勝手の幅を広げる内容は、健康的な老後の住まいとして参考となります。

こだわりの作りなどには少し過剰な部分も感じましたが、アイデア全体としては実用的です。
誰にでも使いやすいユニバーサルデザインともいえる内容に、匠の真面目さを感じるリフォームだったといえそうです。

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