物件212 階段を後ろ向きで下りる家 劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック
劇的!ビフォーアフター 物件212 階段を後ろ向きで下りる家 で紹介されている、リフォームの役に立つアイデアをチェックしましょう。
今回の劇的!ビフォーアフター 物件212 階段を後ろ向きで下りる家 は、狭い3階建ての住宅に93歳のお母さんを含めた3人が暮らす住まいのリフォームです。
水廻りも使いにくく、急な階段はお母さんにとってかなり危険な場所となります。
あまり使わない3階の活用も含めて、エレベーターが付きそうなリフォームとなりそうです。
解体が進んで、1階は鉄筋コンクリート造りでしっかりしています。
しかしコンクリートの壁部分が多く、リフォームは難しくなりそうです。
と思いきや、コンクリートの壁を壊し始めました。
かなり広い部分の壁を撤去、しかし梁状に壁を残し、炭素繊維シートで補強して強度を保ったまま壁を無くしました。
元々コンクリートの壁式構造は強度に余裕があるので、梁部分を残して補強するリフォームが出来るのです。
コンクリートの開口部分を鉄筋コンクリートで覆い、玄関の床部分も鉄筋コンクリートで造ります。
3階まで延びる吹き抜けとしました。
ここでやはりホームエレベーターが登場、3階までの吹き抜け空間に設置されます。
床で荷重を支えるタイプで、建物には負担がかからないエレベーターを採用です。
高額な設置費用と定期的なメンテナンス費用が必要ですが、今回のリフォームでは不可欠なものといえるでしょう。
玄関と車庫を繋いで車庫の使い勝手を改善、雨の日でも車に乗り降りしやすくなりました。
玄関ドアからつながる通路には、お母さんに合わせた高さの手摺を設置です。
玄関に立つ鉄骨製の補強柱に、ベアリング付きの金具と鉄板を持ち込んで溶接。
さらに木板のベンチを乗せて、可動式の玄関腰掛となります。
足を回せるへこんだ部分の形と、固定を兼ねた縦手摺がナイスアイデアです。
1階トイレ前の手摺も可動式、トイレを使用するときは外してドアを開ける方式です。
手摺の連続性と手間を考えると、微妙なところでしょうか。
手摺が必要な家族が手摺を外してドアを開けるには、手間がかかりそうです。
1階にはお母さんの部屋も備わり、トイレともドア1枚でつながります。
最小限の動線でお母さんの生活を考えている点に、好感が持てます。
広いシートにお母さんの思い出の住まいをプリントして、エレベータの壁に貼り付けました。
無機質となりがちなエレベーターの空間を、沖縄の住まいを思い出すスペースとしました。
天井の空と床の芝生のプリントで、エレベーター全ての面が思い出の空間となりました。
小さな写真を壁に貼るより、全面を使うことで、印象の強さが飛躍的に高まります。
リフォームが終わって、外観が木のルーバーを使うことで、住まい全体が柔らかい印象となりました。
玄関の位置を変え、来客用の駐車スペースを確保。
木の格子の引き違いのスライドドアが、車庫の扉と玄関ポーチ前の格子戸となります。
良いデザインですが、扉を動かすタイミングによっては、危険となりそうです。
片引きの玄関戸からは長い土間を造ることで、車庫として使える有効な部分を広げています。
車庫との仕切りは3枚引き戸で、明るさと広さを確保しています。
玄関を上がると、緩やかになった階段とエレベーターにつながります。
階段下はもちろん収納、コンパクトながら奥行きを生かした下足入れとクロークが備わります。
階段下にキャスター付きの台車が備わり、買い物など乗せてエレベーターで上がれます。
良いアイデア満載の、階段下活用法です。
1階玄関横のお母さんの寝室には、木板の仕上げや考えられた豊富な手摺、収納付きの畳ベッドやクローゼットが備わります。
枕元には緊急呼び出し用のボタンも付き、緊急時には家族に知らせることが出来ます。
さらに広い窓から木の格子を介して、外の様子もうかがえます。
2階はワンルームとして、リビングダイニングキッチンのスペースです。
ダイニングキッチンはIHヒーターを食台と一体化して、コンパクトながら使いやすい広さを兼ね備えます。
キッチン収納は手動の昇降式で、使いやすく配慮しています。
IHヒーター一体の食台は、折りたたみ部分を上げることで食卓を広げられます。
ダイニングの上部には、沖縄名産の紙を活用したオリジナル照明が付きました。
さらに上部は吹き抜けで、天窓から明るい光が降りてきます。
リビングには2面の大きな窓があり、2つのベランダの位置はそのままで活用します。
ベランダのひとつは木の格子で目隠しをした物干し用で、もうひとつは腰までの木の格子戸プランターが付いた緑を楽しむベランダとなります。
既存の良い部分を、より活用出来る形でリフォームしています。
2階にはトイレや洗面、浴室が出来ました。
木板仕上げの浴室は、手摺が付いてゆっくり入れます。
浴室乾燥機も付きましたが、洗濯機がドラム式なので乾燥機能がダブルかもしれません。
3階は夫婦の寝室、小屋の梁を見せて天井を高くしています。
ウォークインクローゼットも備わり、ドレッサー機能が備わるカウンターの前は、扉で明るい吹き抜けと向き合う部屋につながります。
エレベーター脇3階のタタミの間は、押入れが付いた客間としてや、タタミの上でくつろげるスペースとして活用できます。
扉で吹き抜けや向き合う寝室とつながり、開放感を感じる3階となりました。
今回の 劇的!ビフォーアフター 物件212 階段を後ろ向きで下りる家 は、ホームエレベーターを中心とした住みやすいリフォームが印象的でした。
無機質となりやすいエレベーターを懐かしい写真で飾り、部屋をワンルームとして広く開放的に使いつつ、吹き抜けと天窓を組み合わせて、明るさも上手く取り入れました。
ホームエレベーターと縦長3階建ての特長を上手く生かした都市型リフォームとして、参考となる部分が多かったリフォームといえるでしょう。