物件218 お風呂からトイレに入る家 劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック
劇的!ビフォーアフター 物件218 お風呂からトイレに入る家 で紹介されている、リフォームの役に立つアイデアをチェックしましょう。
今回の劇的!ビフォーアフター 物件218 お風呂からトイレに入る家 は、築45年で建坪9坪程度の木造2階建て住宅のリフォームです。
浴室の奥にトイレがあるという水廻りや暗い1階に加えて、床が傾いてしまっているという状態です。
少し高齢なお母さんにとっては、使いにくい上に危険な住まいとなってしまっているのです。
息子さんとお母さんの2人の為の住まいなので、狭さはさほど問題にはなりません。
予算は1200万円と、傷んでいることが予想される構造部分の補強や手直しの費用が気になりますが、資金はそこそこ確保されています。
そこで1階にお母さんの生活空間を集中させつつ、余裕があるはずの2階部分を如何に活用するのかという点が、今回のリフォームポイントとなりそうです。
解体が進むと、土台が無かったり、増築した2階部分は1階ときちんとつながっていないという、危険な状態があからさまになりました。
そこで基礎を鉄筋コンクリートで作りなおし、土台もしっかり入れます。
そして梁を補強しつつボルトや合板で一体化、柱も追加して、ようやく構造部分がしっかり補強されました。
外壁も解体して、道路に近すぎた玄関部分を1畳ほど減築、道路から一歩入った側面部分に玄関ドアが付きました。
通りに面した壁には、大きな窓ガラスが追加されました。
そのガラスが付いた部分は玄関部分の長い土間で、明るさを取り入れつつ、玄関を部屋の一部として広く感じさせる計画です。
1階リビングダイニングの奥に、コンパクトながら収納をたっぷり確保した壁付きのシステムキッチンが設置されます。
その対面には天井まで届くオリジナルのカウンター収納が付き、電気の配線も行われました。
ホームシアターを楽しめる6つのスピーカーが備わる、テレビ台でもあったのです。
キッチンとリビングダイニングの両側から使える、アイデア収納です。
玄関の土間部分は、ステンレスでカバーされた木製建具が付きました。
建具に手すりの機能を組み込み、玄関の段差を上がりやすくした建具でした。
2枚とも壁に引き込めるので、玄関とリビングダイニングを繋げて広がりを感じることも出来ます。
ただこの建具は、手すりとして力をかけた時に動いてしまいそうで、ちょっと怖い気もします。
リフォームが完成して、外観はシルバーのガルバリウム鋼板のモダンな壁に一新、窓の外部分には木製の格子戸も付いて、現代和風の味も取り入れています。
格子戸が開くことで、大きな荷物も搬入しやすいアイデアを追加しています。
玄関の段差はほとんど無くなり、玄関土間の長いタイル仕上げ部分が2段になっていて、高さを緩和しています。
玄関収納もコンパクトながら天井まであるので、十分な容量を確保しています。
リビングダイニングはベンチシートと、持ち上げて広がる食台が備わります。
広げることが出来る食台は、狭小住宅では定番となりました。
テレビ収納には、格子で目隠しされたエアコンも設置されています。
ベンチシートには折りたたみで移動できる背もたれも備わり、ゆっくりホームシアターを楽しめます。
さらにベンチの背もたれとなる壁には、埋め込み折りたたみ式のリモコン台も備わります。
テレビ収納の下部には、お母さんの嫁入り道具の桐タンスが収まっていました。
キッチンには床下収納と勝手口が付き、キッチン収納の一部は昇降式の水切り棚です。
テレビ台の裏となる収納部分には、引き出すと置き台として使える板が備わり、キッチンの使い勝手をさらに良くしています。
1階には洗濯機置き場を備えた洗面所があり、台所から出入りも出来ます。
段差無く入れるユニットバスには、手すりや浴室暖房機も備わります。
洗面所の隣は、階段下を利用したトイレです。
回り階段の壁には無双窓をつけて、明かりや風を1階に落とします。
もちろん階段下は、収納としてしっかり活用です。
2階はお母さんと息子さんの個室、階段を介して独立しているので、就寝時間が違っても気兼ねなく移動できます。
収納も十分確保して、2つの部屋は扉を開け放つことで、ワンルームとしてつなげて使うことも出来ます。
お母さんの部屋の壁の上部には、壁の厚みを利用したコンパクトなコレクション棚もあります。
一部の天井を高くして、その両側に横から使える長い屋根裏収納も備わりました。
2階の物干し場は、出入口の段差を少なくして出入りしやすくしています。
高めの壁をつけてプライバシーを確保しつつ、ジャロジー窓で通風できる機能も加えています。
予算に余裕が出来たのか、かなり贅沢な作りの物干し場ともいえそうです。
今回の 劇的!ビフォーアフター 物件218 お風呂からトイレに入る家 は、2階にお母さんの部屋を確保して、1階の広さや使いやすさを最優先したところがポイントです。
お母さんのバリアフリーを優先するのではなく、階段を使って快適に暮らすことを重視しているのです。
造作家具の充実も大きなポイントで、趣味や部屋に合わせたアイデア収納にも光るものがありました。
手すり兼用の戸など、ちょっとアイデアが行き過ぎた感もありましたが、ちょっと改良したり抑えたりすれば、より快適で安全に使えそうです。
今回の物件は、バリアフリーにこだわらない母子の為のリフォームとして、参考になるアイデアが豊富に見られました。
さらに趣味やコレクションなど依頼主の好みを満たしたり、明かりや通風を確保するアイデアなども含めて、参考に出来る内容豊富なリフォームだったといえそうです。