住まいのリフォーム・リノベーション、タイトル画像

物件230 思い出を置いてきた家(前編)

劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック    住まいのリフォーム・リノベーション

 


劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック



思い出を置いてきた家(後編)


思い出を置いてきた家(前編)


お湯がもったいない家


 

住まいのリフォーム・リノベーション
では、
住まいのいろいろな改修方法や
必要なコスト、快適さの追加や
エコロジーや節約ポイントを紹介。

計画や工事のチェックポイントや
リフォームが必要な時期など、
住まいのリフォーム・リノベーション情報が満載です。

 

物件230 思い出を置いてきた家(前編)  劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック

劇的!ビフォーアフター 物件230 思い出を置いてきた家 で紹介されている、リフォームの役に立つアイデアをチェックしましょう。

今回の劇的!ビフォーアフター 物件230 思い出を置いてきた家 は、お母さんと娘夫婦の3人家族の為のリフォームです。
築130年の歴史のある町家のリフォームで、その住まいは地域の新聞や広報誌にも掲載されるほどの古民家です。
太いケヤキの大黒柱や手の込んだ作りなど、しっかりした作りの住まいであることが見て取れます。

しかし古い住まいなだけに、高齢のお母さんには住みづらい状態です。
土間の高い段差に加えて、玄関扉や敷居などいたるところにある小さな段差が気になります。
隙間が多い木製建具や縁側のために冬の寒さも厳しく、部屋から遠くて寒いトイレや使いにくい水廻りや急な階段などかなり厳しい環境です。
さらにトタン屋根も傷みが激しく、階段廻りのがたつきなどもあって、しっかりした作りながら老朽化したところも見られます。

予算はさすがに2600万円とかなり豊富なので、古民家の雰囲気を保ちつつのこだわりのリフォームが期待できそうです。
注目ポイントは、古民家の良さをどこまで生かしつつバリアフリーで快適な空間を作れるのか、という点となりそうです。

やはり立派な作りの部分を再利用するために、いつにも増して丁寧な解体が進みます。
骨組み部分はかなり状態は良さそうで、柱や梁や差し鴨居などにも立派な材料が使ってあります。
しかし大黒柱など柱の足元部分がシロアリの被害にあっていて、床から下の部分は傷みが激しい状態です。

連歌を並べただけの基礎の上に載る土台も腐食していて、一番大切な基礎周りに不安がいっぱいです。
さらに柱の足元を継いだ跡がたくさん見られ、近くを流れる天竜川があふれた際の水害によって足回りが傷んでしまったようです。

そこで庭木や庭石を移設、離れのトイレ廻りの雑な作りの部分も撤去します。
さらにたくさんの鉄骨と建物の足回りを固定、鉄骨(とその上の建物)を油圧ジャッキで1メートル以上持ち上げました。

その下に現代的な基礎を新たに設置、ただ基礎の位置と建物の位置が3mほどずれています。
ここで建物を支えている鉄骨の下にさらに鉄骨を敷き、建物を滑らせて基礎の上に移動しました。
曳き家を活用して、基礎をしっかり作りつつ玄関前にスペースを確保しました。

ケヤキの角材を金輪継ぎして大黒柱の足元を補修、窓はアルミサッシに交換しています。
床下にはフェルト系の断熱材を敷き詰め、屋根は剥がして傷んだ垂木も補修、その屋根には天窓も入りました。
新しい屋根材はガルバリウム鋼板の横葺き、ここにソーラーシステムの集熱パネルも組み込まれました。
太陽熱を集めて温水を作る事で、お風呂や台所で使うお湯から床暖房のお湯まで使える省エネルギーシステムを採用です。

1階の一番奥の部屋は天井が無くなり、梁が見える吹き抜けとなりました。
天窓も付いて、明るく開放的な部屋です。
壁や天井も断熱材で囲まれ、床暖房も備わりました。

ここで南側の窓際のかなり広い部分が、土間のまま残されています。
一部に腰壁をつけて、土間の上に断熱や温水式の床暖房を組み込んで、さらにコンクリートで床を覆いました。
その上に十和田石を敷き詰め、土間高さのキッチンスペースが完成しました。
玄関すぐ脇から段差無しに入れるキッチンで、暖かく明るいスペースとしました。
キッチンからダイニングスペースに行く際には段差が出来ますが、荷物を持ってキッチンに入る際は楽になるので一長一短といえそうです。
ただ石の床は、脚が疲れやすくなるかもしれません。

そのキッチンの後ろの窓には木枠が組まれ、丸い穴が開いています。
この住まいの特徴でもあった、正面窓の丸格子を再利用するシーンで次回に続きます。

今回の 劇的!ビフォーアフター 物件230 思い出を置いてきた家(前編) は、傷んだ柱や弱い基礎と玄関前のスペースを確保するために、曳き家を活用したところが注目でした。
コストはかなり掛かりかかりますが、良い構造材を使っている住まいでは、現在では入手困難な良い木材を再利用できるメリットがあります。

外観のリフォーム内容としては標準的ですが、省エネルギー効果の高い集熱パネルと貯湯槽を組み合わせたソーラーシステムを採用している点もポイントといえそうでした。
キッチンと吹き抜けしか出てこなかった内部のリフォームが、次回の楽しみとして残りました。
バリアフリーの作り方と、古い材料の生かし方に要注目でしょう。

お湯がもったいない家  <<  思い出を置いてきた家(前編)  >>  思い出を置いてきた家(後編)


劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック

住まいのリフォーム・リノベーション アイコン
「住まいのリフォーム・リノベーション」へのリンクは自由で、連絡も必要ありません。友人知人にも、ご紹介ください。

住まいのリフォーム・リノベーション

 

copyright 2012-2016 kaNazu All Rights Reserved