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物件240 命がけで風呂を沸かす家

劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック    住まいのリフォーム・リノベーション

 


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物件240 命がけで風呂を沸かす家  劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック

劇的!ビフォーアフター 物件240 命がけで風呂を沸かす家 で紹介されている、リフォームの役に立つアイデアをチェックしましょう。
今回の劇的!ビフォーアフター 物件240 命がけで風呂を沸かす家 は、増築を重ねた3世代5人家族の住まいのリフォームです。

家族が出かけた後に一家の家事全てを引き受けているのがおばあちゃん、しかしお風呂が未だに薪焚きで、しかもそこに行く通路が深い水路の上に敷いた細い鉄板の上を歩いていくという危険な状態です。
亡きおじいさんの作業部屋はそのままで、増築した為に2つの玄関はデザインやこだわりが大きく異なります。
古い部分は古さだけといったを感じですが増築した部分はこだわりの日本家屋、作業場に囲まれる古い部分に水廻りが集中していて、使いにくさも古いまま。
さらに使いにくい動線や段差、窓にかかる形の屋根などの為に雨漏りも発生しているようです。

予算は2500万円と、かなり豊富です。
使っていない広い作業場も含めて、建物のどこまでを住まいとしてリフォームするのか、考えところでしょう。
また水廻りを含めて、匠の動線の整理やつなぎ目の処理などにも興味がわくところです。

引越しの最中に、亡きおじいさんが集めていた木材をチェック、肥松と呼ばれる良質な材料がたくさんありました。
作業場に残っていたおじいさんの作りかけの建具を保管して、いよいよ解体開始です。
再利用できるおじいさんの作った立派な建具も取り外して保管、そして本格的な解体が始まります。

立派な作りの増築部分はそのまま、古い部分は骨組みを残して解体しました。
作業場部分も内部を解体、やはり古い部分や作業場には構造的な不安がたくさんありました。
さらに瓦も下ろして、作業場の壁も壊します。

ここで作業場部分を切り離してジャッキアップ、土台や基礎を撤去して、現代の基準で作り直します。
古い母屋の基礎部分とも一体化することで、全体的に基礎の強度を高めました。
作業場の海側の基礎は高基礎として、さらにカウンターのような持ち出し部分も作りました。
その鉄筋コンクリート壁には、3つの穴を開けています。
ただこの開口には、開口補強筋が見えなかった点は気になります。

基礎の上に土台を敷いて、奥の増築部分と土台の高さが統一されました。
ここで作業場の柱をおじいさんが保管していた肥松に交換、そしてジャッキを外して土台の上に固定します。
他の部分にあわせて梁の高さも調整、骨組みが完成しました。

作業場の高基礎部分には、出窓風の大窓を設置しています。
その高基礎にあけた台形に絞り込まれた穴は、海風を効率よく床下に流す床下換気口でした。
面白いアイデアで、実際の効果がどのくらいあるのか興味深いところです。
床下には現地で名産の竹炭を敷き詰め、更なる湿気対策としています。

屋根には樹脂と繊維を含んだ大判の軽量瓦を採用、暴風に強いので海沿いの台風被害を防ぐ効果が期待できます。
そしてハーフユニットのお風呂が到着、母屋との境目の段差も無くしてリフォームが進みます。
広い作業場を生かして広いリビングを確保、骨組みのトラスを魅せて、天窓も追加しています。

その新しいリビングに合板で作った木箱をたくさん運び込み、つないでいます。
その箱でリビングに高さの異なる床を作り、下部を収納としました。
対面式のキッチンも設置して、キッチンを仕切る高めの腰壁は肥松を使って作りました。

ダイニングキッチンから1段上がった部分は板の間、洋風リビングとなります。
さらに上がる部分は4畳半のタタミスペースとなり、出窓風の大窓から寝そべりながら海を眺められます。
外を歩いている人の視線も、床が高いので気になりません。

ここでかつて車庫だったスペースに小屋を組み、中央が空いた四角く囲む庇を作りました。
カキの殻を砕いた物で荒めの漆喰を作り、内外壁の仕上げとしました。
真っ白の漆喰よりも色や表情が出て、優しい印象があります。

庇部分の中央には常緑のヤマボウシを植えて、シンボルツリーとしました。
さらにカキ殻を土と混ぜて、床をタタキで仕上げました。
古いホーローの浴槽を加工して洗い場も作り、ベンチやテーブルを追加して囲まれ感のある中庭が完成です。

リフォームが完成して、カキ殻漆喰の白が印象的な和風の住まいにまとまりました。
足元には腰板を張って、和風を強調しています。
危険だった水路部分は、腰板につながるデザインの木の柵で区切りっています。

玄関の前には門扉が付き、強い海風を遮ります。
亡きお父さんがこだわって作った新しい部分はそのまま残し、段差無く新しくなった生活空間につながります。
脱衣所や浴室の場所は台所スペースを加えて、広い洗面所と浴室となりました。

広い洗面カウンターには大きい洗面台が載り、背後には収納棚も備わります。
浴室には壁に掘り込んだ(他の壁部分を飛び出させた)棚や、浴室暖房が付きました。
洗面所と新しいキッチンは扉でつながり、動線を短くしています。

キッチンを仕切る腰壁には収納が備わり、ここの扉にもおじいさんが残した建具が使われています。
背面には壁一面に収納をつけて、広いキッチンスペースとして二人での調理も容易な空間としています。

ダイニングスペースの隣が新しく出来た中庭空間、2枚引き込みの扉としてつながりのあるスペースとしています。
中庭に面したダイニングの袖壁にはコート掛けが備わり、土間のスペースや下足入もあって中庭に出やすい工夫もたっぷりです。

段差のあるリビングスペースには手摺が備わり、床には引出しで全面使える床下収納も備わります。
ただリビングにつけるとテーブルが邪魔になりそうで、さらに深いところでの引出しタイプなので使いにくい感じもありそうです。

さらに上がったタタミスペースには、母屋にあった床の間にあった棚を飾り棚に再利用しています。
その高いタタミスペースの下には、引出し式の大型収納が備わります。
こちらはキッチンやダイニングから使える、使いやすそうな収納です。

ダイニングの脇には、1畳半ほどの壁で目隠しされた趣味コーナーがあります。
カウンター机と収納が備わる、お母さんの趣味である組み木細工のスペースです。

ダイニングと残した部分の間となる、古い母屋の玄関周りの部分がおばあちゃんの部屋となりました。
日当たりの良い居場所で、趣味の裁縫が出来るカウンターテーブルや専用の収納も備わります。
引き込み式の大窓の先には、坪庭も出来ました。
キッチンと洗面所と玄関の3箇所に通じる扉も備わります。
押入れや出入口の建具にはおじいさんが残した建具を再利用、思い出もしっかり残します。

2つあった階段は1つにまとめ、分離していた2階をつなぎました。
その2階には、夫婦の寝室と子供部屋を確保。
大きなクローゼットや収納付きで、さらに広い書斎も確保しています。
壁には化粧箱も付けて、使い勝手を高めています。


今回の 劇的!ビフォーアフター 物件240 命がけで風呂を沸かす家 は、作業所の広い空間を生かしたLDKが印象的でした。
高い天井高さを生かして、使いやすさと共に快適さや使い方のバリエーションも広げていました。
思い出の建具や材料を再利用したところもポイントで、細かい部分まで使いきったところに好感が持てます。

残す部分と新しくリフォームする部分がはっきり分かれた点もポイントで、こだわって作った部分はリフォーム無しでもそのまま十分使えることが分かります。
その分リフォーム費用を抑えられたり、無駄なく使えることにつながるので、新築の時にしっかり作ることの大切さも感じられました。
豊富に盛り込まれたアイデアや再利用の手腕に加えて、必要ないリフォームを省く大胆さを教えてくれたリフォームだったといえそうです。

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