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物件245 歩くのが怖い家(後編)

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住まいのリフォーム・リノベーション
では、
住まいのいろいろな改修方法や
必要なコスト、快適さの追加や
エコロジーや節約ポイントを紹介。

計画や工事のチェックポイントや
リフォームが必要な時期など、
住まいのリフォーム・リノベーション情報が満載です。

 

物件245 歩くのが怖い家(後編)  劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック

劇的!ビフォーアフター 物件245 歩くのが怖い家 で紹介されている、リフォームの役に立つアイデアをチェックしましょう。

前回の概要紹介から内容がスタート、思い出しつつ、さらなるリフォームが続きます。

前回の続きで匠が姫路城を見学するシーン、宝殿石の石垣や特徴的な漆喰壁、さらに補修中の屋根漆喰などをじっくり観察しています。
続いて匠は採石場に到着、3色あることが特徴である宝殿石をチェックして、なにやら加工しています。

ここで瓦屋根の補修を開始、姫路城と同様に漆喰で補修しています。
さらにモルタルの外壁も、姫路城と同様に漆喰塗りにしていきます。
20cm角のタイル状に加工した宝殿石も到着、基礎のコンクリート部分に貼って、石垣風に仕上げました。
水を吸いやすい反面乾きやすいという宝殿石の特徴が、基礎の保護に役立ちます。
表面がデコボコにはつり加工されているので、汚れが目立たず、乾きやすさも増しそうです。

車庫の壁には丸く穴を空け、こちらの壁も漆喰と宝殿石で仕上げます。
さらにアプローチ廻りの袖壁も漆喰と宝殿石で仕上げ、洗い出しの床を含めて武家屋敷風の門構えとなりました。
軽自動車1台分の駐車スペースを確保しつつ、伝統的な雰囲気でまとめているのです。

車庫にあけた丸い穴は鉄砲狭間を参考ということですが、こちらは普通の和風にも使われる丸窓の方が近いでしょう。
駐車スペースからの死角を無くす意味でも、効果的な開口となります。
道路に近いコーナー部分には植栽、足元に葉が付きにくい樹種を植えて、こちらも死角を減らしています。

ここでお母さんが着なくなった着物を寄付したお祭りのシーン。
20年に一度開かれる兵庫県の伝統的な祭り、三ツ山大祭です。
高さ18メートルにもなる円筒形の小袖山が、寄付されたたくさんの着物で覆われています。

直径1メートルで長さが4メートルあるボイド管を工事現場に持ち込み、車庫と離れの間に立たせました。
周囲をコンクリートで固定して、ガルバリウム鋼板で覆った6角錐の屋根を取り付けます。
管にモルタルを塗り、置山(小袖山)をイメージした5メートルほどの塔が完成しました。

足元部分に洗濯物を乗せるスペースがあり、電動で車庫上の物干し場まで上がる仕掛けが付いています。
ちょっと大掛かりな仕掛ですが、勾配が緩くなった階段と両側のくねくねした持ちやすいバリアフリー対応の手摺で、物干しの際の危険や手間が大きく改善されました。
車庫の上に登ると電動で上がった洗濯物を取り出せ、車庫の上には雨よけの庇と収納を兼ねるベンチが付いて、物干し場としての使い勝手も高めています。


リフォームが完成して、焼き杉の壁が一新、さらにその他の壁は漆喰壁にかわって、アプローチを含めて風格のある和風の住まいとなりました。
アプローチには手摺が付き全てスロープで段差をなくし、玄関はアプローチ正面に移動しました。
玄関ポーチの右脇には、手摺付きの格子で囲まれた坪庭があります。
木質系仕上げの玄関引き違い戸を入ると、正面が腰までの下駄箱です。
広めの玄関には手摺や引出し式のベンチがしっかり備わり、バリアフリー対応となります。

玄関を上がった正面が、広いリビングダイニングキッチン。
ベンチ付きの大きなコーナーサッシから明るい陽射しが入る、明るい空間です。
ベンチの下は収納で、子供が遊ぶおもちゃなども片付けられます。

対面式キッチンには三角形のカウンターが付き、そのカウンター材は宝殿石。
ひんやりしていて、パンの生地をこねたりする作業スペースとしても使えます。
カウンター下には収納も備わり、使い勝手を高めています。

対面式のシステムキッチンは、背面に収納棚も備わり収納力も十分です。
ダイニングスペースの壁一面に収納棚を設置して、たくさんあった家具の代わりの収納としています。
そのダイニングテーブルの上部は吹き抜けで、明るい陽射しが上部からも降り注ぎます。

LDKの隣は2間続きの和室、間にあるスペースには造り付けの桐たんすが備わります。
壁には引き戸で隠される大きな姿見も備わり、着物の着付けも容易に出来ます。
和室の縁側は段差をなくし、安全につかえる和室スペースとなりました。

縁側の前にある庭も、純和風の庭となりました。
アプローチや車庫が背景となり、和風の雰囲気がより強調されています。
2階に上がる階段には、車庫と同様な、くねくねした持ちやすいバリアフリー対応の手摺が付きます。

2階にはダイニング上の吹き抜けを一周できる廊下があり、手摺部分をガラスの扉で仕切られる飾り棚としたギャラリースペースとなります。
一周した先に子供部屋、扉が2つあり、一つが吹き抜けの廊下から、一つは水廻りのスペースに通じます。
2階の水廻りはトイレと、洗面コーナーつきのセカンドリビングがあります。
セカンドリビングには収納付きのテレビ台も備わり、壁にはお絵かきボードが付いて楽しめる空間となります。
お絵かきボードを写真に撮りやすくなる専用のカメラ立ては、面白いアイデアなのですが、少しやりすぎの感もありそうです。

その隣が夫婦の寝室、洋間となり南北にある2つの窓で、通風と陽射しを確保しています。
広いウォークインクローゼットを通って、階段のある廊下に出ることも出来ます。

1階に戻って収納の扉が続く長い廊下には、握りやすい形の手摺が続きます。
収納扉を手摺の高さで上下に分けることで、手摺の連続を確保しているのです。
奥行きがある収納の前側にスライド収納をつけて、奥の物が取り出しやすくなる工夫付ですが効果は微妙。
スライド収納部分は奥行きが浅く使いやすそうですが、絶対的な収納量はかなり減ってしまいます。

天井が高くなった離れの部分が両親の寝室、タタミベッドは収納も兼ねます。
壁も1面が収納で、収納スペースを豊富に確保しています。

隣はバリアフリー対応の水廻り、洗面脱衣室とシステムバスは段差無くつながります。
洗濯機置き場の横が勝手口で、外には物干しも可能なウッドデッキが広がります。
さらに車庫の上に物干し場がありますが、ウッドデッキを物干し場として使えるなら(十分広い)、車庫上の物干し場には過剰なコストを掛けすぎかもしれません。
広い車庫上をデッキやテーブルやベンチを置いて活用するアイデアには納得できますが、物干し場が1階のデッキ部分で可能なら、車庫上の物干し場は相当贅沢なつくりといえます。
ただ乾きやすさや寝室からの見栄えを考えれば、車庫上の物干し場は効果的でもあります。


今回の 劇的!ビフォーアフター 物件245 歩くのが怖い家(後編) は、通風や陽射しを確保する減築と地域の材料を生かした内容が印象的でした。
無駄な部分を減築して庭を生み出し通風や陽射しを確保、漆喰や焼き杉や宝殿石など、元々の住まいや地域の素材を活用したリフォームには好感が持てます。

昇降機付きの塔やスライド収納など、掛けるコストの割には効果が微妙な部分も見られましたが、その分だけ個性的な住まいとしてまとまっていたともいえます。
バリアフリーの手法や通風を確保するアイデアは手堅い内容で、楽しさの演出や収納部分には参考に出来るアイデアも豊富に含まれていました。
目立つアイデアにはコストが掛かりすぎる感がありましたが、かけたコスト以上に楽しさや使いやすさが高められた、印象的で個性的なリフォームだったといえそうです。

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