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物件246 闘魂燃え尽きそうな寮

劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック    住まいのリフォーム・リノベーション

 


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台所でシャワーを浴びる家(前編)


闘魂燃え尽きそうな寮


歩くのが怖い家(後編)


 

住まいのリフォーム・リノベーション
では、
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住まいのリフォーム・リノベーション情報が満載です。

 

物件246 闘魂燃え尽きそうな寮  劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック

劇的!ビフォーアフター 物件246 闘魂燃え尽きそうな寮 で紹介されている、リフォームの役に立つアイデアをチェックしましょう。

今回の劇的!ビフォーアフター 物件246 闘魂燃え尽きそうな寮 は、プロレスラーである獣神サンダー・ライガーさんの依頼です。
アントニオ猪木さんが創設した新日本プロレスの選手寮は築50年の古さで、1階が食堂や大広間、2階が選手寮となっている建物のリフォームとなります。
本来は新人や研修生が生活する空間なのですが、合宿所好きの獣神サンダー・ライガーさんは、ツアー中は単身赴任としてここで生活しています。

今回のリフォームの中心は、合宿所と浴室。
浴室は道路に面した入口で離れとなっているので使いにくく、鉄骨柱の錆や割れたコンクリート(モルタル?)など老朽化も目立ちます。
選手が練習に使う靴があふれている玄関や、広間に置かれている遠征用のスーツケース、狭めの調理スペースや食堂にはプロテインがあふれていたりと、独特の問題点も多く見られます。
個室は7部屋あり、壁のひび割れや天井のクロスが剥がれていたり、床がぶわぶわだったりと老朽化が目立ちます。
さらに獣神サンダー・ライガーさんは趣味の怪獣作りの部屋となっていたりと、個性的な面も必要とされます。

新日本プロレスからの予算は4000万円ですが、面積もかなり広いので予算はぎりぎりでしょうか。
そこで現代の選手寮にふさわしい建物とする為に、無駄を省きつつ独自の収納や機能を満たすことがリフォームのポイントとなりそうです。

大掛かりな引越しが済んで解体してみると、割れた筋かいや無理に増築した2階や腐った柱の根元など、これまで見えなかった大きな問題点も見つかりました。
車庫の脇にあったボイラー室から使わなくなたボイラー機器を撤去、ブロック積みのボイラー室の内部の壁を断熱材で覆います。
そこに古い浴槽を2つ持ち込み、プラスチック製のパレットを床に並べました。
さらにシャワーや水栓、洗面台やトイレも再利用して設置、工事中に使う仮設のシャワー室を作りました。

ここから本格的なリフォーム開始です。
基礎を鉄筋コンクリートで補強、建物から車庫までを一体的な基礎としました。

錆びた鉄骨柱は、錆びた足元部分だけを切断して、足元をコンクリートで固めます。
鉄骨梁を受ける木の柱も2本追加して補強、梁もしっかり補強しつつ、ボルトや合板で固定します。
鉄骨柱の両側に木の柱を追加して、2階の床はここで支えることで、鉄骨部分の負担を減らしつつ1階の耐力壁を増加。
全体的に頑丈な骨組みに生まれ変わりました。

1階には大きな窓が付き、明るい部屋となりました。
さらに屋根の一部を切断して、6つの天窓を追加します。
その下を階段とすることで、明るい階段から光が周囲に広がることを目的としています。
階段には古い階段の踏み板を再利用、しっかりした板で味わいもあります。

離れの風呂場の壁はバスパネル仕上げ、浴槽は古い大きなステンレス製の物を磨いて再利用です。
浴槽の断熱材も新しくして、保温性を高めます。

ここで匠は隣の道場の大きな鏡を外し、壁を切り抜きました。
そして風呂場や玄関とつないで、道場から室内のまま寮につながるつくりとしました。
浴室は狭かった脱衣室を広くして、広すぎた浴室を狭くすることでバランスや使い勝手を改善。
少し奥まったところになった寮の玄関は上部が吹き抜けで、玄関ドアの上を大窓とすることで明るさを確保しています。

対面式に壁付を組み合わせて2列となったキッチンには、大きなシンクが2つ付きます。
通常の換気扇に加えて、ダイニング中央の天井にも換気扇を追加、大きなダイニングテーブルの中央にIHヒーターが付き、ちゃんこを温めながら食べることができるダイニングスペースとなりました。

2階の個室には全室クローゼット付き、部屋数も9室に増えて、全室が個室化されたようです。
ここでステンレスの浴槽に穴を開けて、ジェットバスの装置を追加しました。
疲れた体を癒すマッサージ効果を備えた、楽しくくつろげる浴室となります。


リフォームが完成して、外観はブラックの壁に木板を組み合わせた、モダンなデザインに一新。
玄関脇の庇を支えるアルミの列柱など、新しいデザインでまとめています。
玄関扉には、新日本プロレスのシンボルマークのレリーフ(獣神サンダー・ライガーさん作)が付きました。

玄関ロビーは浴室、道場、広間につながる場所に設置、脇には大容量のシューズクローゼットが備わります。
正面には坪庭が見られる四角い地窓付、右手の大きな引き戸の先に広間が広がります。

その広間にはL型ベンチと椅子としても使えるテーブルが備わり、座面の下は全て収納となります。
余裕のある空間で、隣の車庫側にはたくさんのアタッシュケースを収納できるロッカールームが備わります。
新しくなった車庫スペースにすぐに出られる、考えられた動線となります。
伝統のロッカーはそのまま再利用、名札に歴史が引き継がれます。
広間とロッカールームはシンボルマーク入りのロールブラインドで仕切ることも出来て、取材にも対応可能です。

寮の中心に階段を移動、その先が寮のダイニングキッチンとなります。
明るい光が入る大きな窓の先にはデッキスペースも付いて、高い塀の上には隣の庭の桜が眺められます。
対面式のキッチンカウンターには上下に棚をたくさん配置して、配膳や後かたずけしやすくしています。
プロテイン専用のウォーターサーバーも付き、階段下を活用したプロテインや食材の収納も備わります。
さらに掃除用具も階段下に集約、冷蔵庫横の勝手口からは車庫に直接出られます。

浴室の脱衣室には、日焼けマシンが収まります。
さらに洗面台と脱衣棚も備わり、使い勝手を高めています。
浴室には高さ調整できるシャワーが4つ付き、ジェットバス付きの浴槽からは、坪庭とその先に食堂のデッキスペースが眺められます。

脱衣室の隣が洗濯機が3つ並ぶ洗濯室、別棟ですが動線としては最小限でつながります。
洗濯室はキッチンにもつながり、使いやすさも高まります。

天窓付きの明るい階段を上がると、明るい談話スペース付きの廊下があります。
個室は9部屋に増え、合い部屋を廃して寮生全員分の個室を確保。
その個室には机やベッドが備わり、壁一面のクローゼットも付きました。

2階にも洗面所とトイレを追加して、朝の混雑を緩和しています。
さらに談話スペース脇には小型冷蔵庫や収納棚も備わり、これまで屋外階段からしか入れなかったトレーナー室にも通じます。
ライガーさんの部屋はフローリングに小上がりの畳の間が備わる広めの空間で、机の天板を延ばしたカウンターが怪獣を飾るスペースとなります。
クローゼットに大きな押入れも備わり、趣味の道具を入れるスペースもしっかり確保されています。


今回の 劇的!ビフォーアフター 物件246 闘魂燃え尽きそうな寮 は、階段を中心に持ってきた配置の変更が大きなポイントでした。
広い空間を生かして部屋の配置を大胆に変更、道場や浴室やトレーナー室ともつながりを持った、使いやすい動線を生み出していました。
車庫とロッカーやキッチンのつながりから浴室の使いやすさなど、上手く配置を変更することで、道場から寮まで一体感のある使い方が可能となったようです。

ロッカーなど思い出の品の再利用と新しさのバランスも見事なもので、伝統と現代の使いやすさを兼ね備えていました。
住まいのリフォームとして見ても、大胆な配置換えをおこなうことによる動線のスムーズなつながりの大切さを教えてくれたリフォームだったといえそうです。

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