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物件259 孫娘が泊まりたくない家

劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック    住まいのリフォーム・リノベーション

 


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体当たりして勝手口を開ける家


孫娘が泊まりたくない家


玄関まで40メートルもある家


 

住まいのリフォーム・リノベーション
では、
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物件259 孫娘が泊まりたくない家  劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック

劇的!ビフォーアフター 物件259 孫娘が泊まりたくない家(大分県大分市 二宮家) で紹介されている、リフォームの役に立つアイデアをチェックしましょう。

今回の劇的!ビフォーアフター 物件259 孫娘が泊まりたくない家 は、子供が独立して夫婦二人暮らしの住まいのリフォームです。
築60年で17坪の木造平屋の住まいは、広さとしては特に問題ないものの、壁のいたるところが4人の孫の写真で埋まっています。
お風呂に脱衣室が無く、台所からちらりと見える廊下が脱衣スペースとなっていて、お年頃となる孫娘さんは恥ずかしくて泊まりたくないと言いはじめているそうです。
小さい部屋が多くて使いにくく、床がぶかぶかの部屋もあり、床下が傷んでいることが予想されます。
また台所を含めた水廻りも狭さと古さと使いにくさが目立ち、増築でキッチンの窓がなくなっているような状態でもあります。

リフォーム予算は1200万円と、住宅の大きさに対しては十分。
そこで、無駄な小部屋をつなげて広くしつつ、バリアフリー化や水廻りの使いやすさ、さらに写真のスペースを作り出すアイデアなどが注目となりそうです。

引越しの途中でWエンジンのえとう窓口さんが到着、実家が近く二宮さんの長女と同級生だった為に、お手伝いに来たようです。
不要な家具は市の廃棄場に運び込んで安価に廃棄、にぎやかに引越しが済んで、いよいよ解体が始まります。
解体が進むと、周囲より低くかび臭い床下地盤や、欠き込みがある細い梁や大引き、外れそうな接合部やブロック基礎などが気になります。
現場を二宮さんも確認、補強前に安心という不思議なコメント?を残しつつ、基礎補強の為の床下の解体工事が進みます。

床下を鉄筋コンクリートのベタ基礎で補強、新しい基礎に柱を立てて、しっかりした梁も新たに追加します。
ブロック基礎の外周部分に掛かる力を減らす為に、内側にも柱や梁を作って住まい全体を補強したようです。
不要となった柱や梁は撤去、必要な柱や梁にある無駄なホゾ穴は木片で埋めて、接着剤で一体化。
欠き込みなどの弱点となる部分を補強して、住まいの全体的な強さを確保しました。

屋根は瓦や土を撤去、北側半分は屋根下地板や小屋組みも撤去して新たな小屋組みを追加、屋根の傾斜を変えて小屋裏空間を確保しました。
ここで匠は珪藻土を作っている九重町の工場に出向き、製品化できない珪藻土の塊りを入手。
それを床下に敷き詰めて、床下の湿気を調節する機能を持たせました。

断熱材にはペットボトルを再利用した製品を採用、屋根から床下までしっかり覆います。
床は無垢の杉板、小屋裏へ上がる為のしっかりした階段も付きました。
基本はワンルーム、リビングダイニングと和室と寝室は建具で仕切られ、建具を開ければワンルーム、閉じれば3つの部屋に分かれる作りです。
広いロフトは天井高さは1400mmに抑えられているものの、リビングダイニングに繋がる、窓もしっかり取った明るく開放的な空間です。

庭は杉板を編んだような塀で目隠し、作業しやすい高さに家庭菜園のスペースを作ることで、お父さんの趣味の家庭菜園を楽にする目的です。
臼杵市特産の臼杵石の廃材を菜園スペースの石垣として活用、長女の同級生達による作業で工事が進みます。
ここで匠は地元の木工所に出かけ、板を加工しています。
収納の扉に溝をつけ木のバーをスライドしていれることで、孫の写真を簡単に貼ることができるフォトフレームの扉としました。


リフォームが完成して、屋根は軽いガルバリウム鋼板として形もモダンになり、外壁もクリーム色の穏やかなデザインとなりました。
アプローチは木の格子で目隠し、浄化槽(駐車スペース?)部分はこげ茶色の壁で目隠しして、シックな印象も加えています。
玄関までのアプローチの床は、不要となった瓦を縦に並べて再利用。
庭の2台分のアルミカーポートは、屋根だけを新しくして再利用しています。

玄関ドアは木製開き戸、玄関収納は壁埋め込み式として、有効スペースを広げています。
ダイニングスペースには古材の柱を再利用した大きなダイニングテーブルに、杉を使用した照明を組み合わせています。
キッチンは南側に移動、カウンター収納の上の障子窓から柔らかい明かりが入ります。
壁付きキッチンのシンクの上は、取り出しやすい低めの位置に大きめの吊り戸棚を配置。
大きめのシンクにIHヒーター付きのキッチンは白いワークトップで、明るい清潔感のある印象としてまとめています。
勝手口から出入できて、使いやすさを高めています。

キッチンとダイニングスペースは、キッチン脇の腰壁だけで仕切られ、視線は通ります。
ダイニングの天井は、屋根に合わせた勾配天井。
テレビ台の上部には、フォトフレーム扉の吊り戸棚を配置。
手前に下げる扉なので、写真の貼り替えも楽です。
テレビ台にはベンチを収納、さらに収納式のテーブルを引き出すと、食卓が3mまで伸びて大人数で使えます。
庭に出る掃き出し窓には雪見障子を追加、さらに濡れ縁も追加して、庭との繋がりを豊かにしています。

その庭の家庭菜園の脇には水場も設けて、バーベキュー後の洗い物など、多用途に使いやすさを追加しています。
窓の隣の濡れ縁で続く部分が物干し場、庇もかかり、ダイニングからは見えないスペースです。

畳の間は掘りゴタツ付きの4畳半、壁一面に床の間と押入を配置。
扉はやはりフォトフレームとして、天井の照明は梁をデザインとして利用したようなタイプとなります。
壁に引き込まれる障子と通路側の板戸で仕切れば、客間として使えます。

畳の間の隣が水廻り。
洗濯機置場付きの通路の対面が3枚引き戸のトイレ、タンクレストイレにコンパクト手洗いと手摺を組み合わせ、バリアフリーも意識した作りです。
その先に洗面脱衣室、大きな洗面台に洗面収納を組み合わせ、収納量を確保しています。
広い浴室はシステムバス、手摺と浴室暖房乾燥機付きで、換気小窓も付きます。

寝室はベッド2つで、ベッド側の壁は腰板付き。
こちらのクロゼット扉もやはりフォトギャラリー、両サイドにあるのでタンス要らずで大容量です。
畳の間とは障子で仕切られ、通路とは板戸で仕切られます。

玄関脇の階段は引き戸で仕切られ、手摺付き。
7畳ほどある小屋裏収納は、ダイニングと障子窓で柔らかく仕切られます。
北側に窓をいっぱいに配置、床を強化ガラスとして、畳の間に光を落とします。
ただ強化ガラスだけだと割れて突き抜ける恐れがあるので、合わせガラスか樹脂板との組み合わせでしょう。
寝室の上は屋上空間、小屋裏収納から出入りできます。


今回の 劇的!ビフォーアフター 物件259 孫娘が泊まりたくない家(大分県大分市 二宮家) は、間仕切を減らしたワンルーム化と小屋裏収納の追加がポイントでした。
貧弱だった構造を全体的に見直して、間仕切壁を最小限にしつつ、必要な仕切りは建具とすることで空間の使い方のバリエーションを増やしていました。
さらに屋根形を変更、小屋裏収納と屋上空間を作り出して、上下の移動も楽しめる余裕の空間を創出。
照明や家具まで細かい作り込みも印象的で、使いやすさに思い出や楽しさを加えていました。
過剰なバリアフリーは無いものの、バリアフリーにしっかり対応した動線を備えた空間作りにも好感が持てました。
使いやすさに楽しさや思い出や多機能を追加した、典型的な古住宅のリフォームの好例として参考に出来るアイデアが豊富な内容だったといえそうです。

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