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物件206 裏庭が台所の家

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物件206 裏庭が台所の家  劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック

劇的!ビフォーアフター 物件206 裏庭が台所の家 で出てきたアイデアをチェックしましょう。

今回の劇的!ビフォーアフター 物件206 裏庭が台所の家 は、築40年の4軒長屋のひとつ、お好み焼き屋兼用住宅のリフォームです。
なんと家族の食事の下ごしらえをお好み焼き屋の厨房で行い、屋根付屋外のコンロで調理をしています。
洗濯もその屋外で行う上に、狭さや急な階段やお風呂の使いにくさなどの問題があります。
今回のリフォームをきっかけにお好み焼き屋は閉店するということなので、おばあちゃんと娘さん二人の住まいとして広さは問題ないでしょう。
そこでおばあちゃんの住みやすさの追求と、長屋を補強する手法に注目しましょう。

解体が済むと、梁は蟻継ぎという強度の弱い継手なので、外れかかっていました。
床梁が1間間隔なのは、ちょっと昔の住まいなら普通のつくりです。
それよりも、根太の細さと間隔の広さが気になるところでしょう。

また長屋を隔てる壁に筋かいがない点は、壁の長さを考えると問題無いはずです。
それよりも、開口部分の方向に壁がほとんど無いことが問題となりそうです。
とはいえ長屋なので、ここ一箇所だけを補強するとバランスが悪くなるので難問です。

基礎はべた基礎を新たに作り、しっかり補強します。
外れそうな梁の継手は金物で補強、ちょっと微妙な補強法ですが、開口の無い壁が続き柱が1間毎にあるので問題ないでしょう。
(出来ればコの字の金物が欲しいところ)
筋かいが隔てる壁の全部に入りましたが、ちょっと過剰な気もします。

さらに床を支える梁を倍に増やしました。
そしてその梁に、地震の際に建物がゆれる事を抑えるオイルダンパーを設置。
制震構造とすることで、建物が地震際にゆれる力を弱めています。
耐力壁代わりにと匠は言っていますが、制震構造でも耐力壁自体は必要なのですが・・・
今回の補強は改悪ではないのですが、縦横の強さのバランスには疑問が残る補強といえそうです。
(補強の内容が理解できたので、最後に解説します)

ダイニングキッチンにはスライド式の食台が備わり、そこにお好み焼き屋で使用していた鉄板が取り付けられました。
業務用の厚みのある鉄板なので、そこで作るお好み焼きも一味違います。
テーブルにガス台も内臓して、おばあちゃんが 訪れる孫にお好み焼きを作ってあげられる、心温まる演出です。

屋根を撤去した裏庭には、水はけを良くする透水パイプを設置。
竹の目隠しを設置して土を盛り、お好み焼きの鉄板の残り材で作ったパーツを設置して、築山のある坪庭としました。
その鉄板で、石や土の流れ出しを防ぐ効果を狙っています。
鉄板に錆び色が出てきたら、味わいも増しそうです。

リフォームが完了して、玄関周りには木の格子を配して、プライバシーの確保と柔らかい表情を加えました。
表札もお好み焼きの鉄板製で、玄関ドアは引き戸です。
ハイサイドの窓も備わり、玄関奥まで光を取り込んでいます。

玄関には靴箱だけでなく、郵便受けを兼ねた収納も備わります。
1階のダイニングキッチンには床暖房も入り、コンパクトながらまとまりのあるシステムキッチン付です。

玄関横はおばあちゃんの寝室で、収納を兼ねた畳ベッドが備わります。
高さを生かした収納は、収納を兼ねた踏み台も備わるので、使い勝手の面でも問題ありません。

トイレや階段は場所は変わらないものの、使いやすくリフォームされています。
洗面所や浴室も普通に室内から使えるようになり、大きめの洗面化粧台とユニットバスが備わりました。
お風呂からは、築山の坪庭が眺められます。

庭には濡れ縁が付き、物干し場としても利用できるスペースとなります。
階段上には天窓をつけて、明るさを確保しています。

2階は娘さんの部屋、コンパクトな造り付けの机が備わり、その机の脇の窓を開ければ、1階のおばあちゃんの様子が感じ取れます。
ちょっとも窓が大きすぎて机より低い窓台となるので、転落が怖い気もしますが、幅が狭目なので大丈夫でしょう。
クローゼットもしっかり備わります。

2階には、畳敷きの客間も備わります。
大きな収納付きで、孫たちが泊まりに来ても大丈夫です。
さらに娘さんの部屋と客間は可動式の収納で仕切られているので、広いワンルームとしても使えます。

今回の 劇的!ビフォーアフター 物件206 裏庭が台所の家 は、お好み焼きの鉄板のフル活用と構造補強の部分の疑問がポイントでした。
長屋なので補強のしすぎは禁物なのですが、隔てる壁だけを相当補強した割りに、開口がある面の方向はオイルダンパーだけの補強なのでバランスが微妙なのです。
ただ以前よりも建物全体の強度は高まっているので、重大な問題とはならないでしょう。

と、放送直後は感じたのですが、よくよく考えると、強い壁と強い床を作って、オイルダンパーで支える構造だったようです。
そのオイルダンパーでしっかり支える為に、半間間隔での梁が必要とされたようです。
ただ放送中では1間間隔の床梁では強度が弱いという表現でしたので、通常の住まいで使われている間隔が否定されていると思い勘違いをいたしました。
お詫びして訂正します。
(ただ1間間隔の床梁が弱いと番組で宣伝されてしまうと、悪徳リフォーム業者に悪用されそうな気もします)

鉄板をさまざまな部分で使用したところは、さすがに上手い活用ほうといえそうです。
特殊な例ですが、思い入れのある物を最大限に活用できれば、住まいの魅力が大きく高まる点でリフォームの大きなポイントとなります。
住まいのリフォームでは、思い入れのある品物をいかに上手に住まい取り込むのか、という点が大切なことを改めて教えてもらったビフォーアフターだったといえそうです。

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