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物件247 台所でシャワーを浴びる家(後編)

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台所でシャワーを浴びる家(後編)


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では、
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物件247 台所でシャワーを浴びる家(後編)  劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック

劇的!ビフォーアフター 物件247 台所でシャワーを浴びる家(後編) で紹介されている、リフォームの役に立つアイデアをチェックしましょう。

前回に続いて、パリでのリフォームが進みます。
空港で人を待っている匠、そこに日本の家具職人が到着しました。
今回のリフォームの細かい工夫を取り入れた家具を実現する為に、匠が呼び寄せていたのです。
そして現地の家具工房を訪問、共同作業で今回のリフォームに使用する家具作りが進むようです。

家具に使用する材木が到着、しかし材質が日本ほど安定していないようで、反りをなくしてサイズを調整する作業が追加されます。
そしてようやく、本格的な家具作りが開始となります。
実際の現場も視察して、依頼主とも顔合わせです。

穴だらけの加工を行った角材を、子供部屋に持ち込みます。
天井に四角い穴を開け、床に固定した木片のダボに乗せるようにたくさんの柱(穴あき角材)を固定していきます。
上部も梁でつなぎ、キューブ状に組んだ角材を白いボックスに固定。
柱の穴に丸いダボを差込み、板を載せて可動棚となります。
さらにハシゴも固定可能、板の机に白いボックスと木枠ハンガーの収納と上部のベッドのワンセットとなりました。
白いボックスの下にはキャスター付きで、簡単に移動が可能です。
穴に長い棒を通すと落下防止の手摺にもなる、子供部屋造り付けのアイデア家具が完成です。
3人分なので柱だらけに感じましたが、出来てしまうと意外に見通しも良く、開放感も感じられます。

ここで大工や家具職人などを養成するブール学校の学生が登場、その学生が作ったカイト(凧)用の生地を使ったシートが取り付けられます。
子供部屋の目隠しとして、光が通り明るく極薄の仕切りとなります。
しかも両面に収納ポケット付きで、使い勝手を広げているのです。

玄関には上がり框、パリでも日本式に靴を脱ぐ生活となります。
土間部分は大判タイル仕上げで、和洋のデザインが融合しています。

大きな箱型の家具を持ち込み、組み立てます。
バネが組み込まれていて、上部の収納部分をスムーズに下げることができる、高さを生かした下駄箱です。
さらに白いRをつけたソファーを、リビングとなる暖炉の周りに円形に並べました。
背もたれの背面は収納棚、さらに暖炉の廻りの壁面も収納として収納量を確保しています。

浴室は日本的な作りの浴槽に洗い場付、シャワーにはハンドシャワーと固定式のオーバーヘッドシャワーの両方が付きます。
さらに低い位置にシャワーフックを追加して、日本的な桶に水を溜める際にシャワーを使う工夫付。
日本式の水栓無しに、日本的なお風呂の使い方が可能となりました。
デザインも日本的な浴室で、大窓がある開放感のある浴室の完成です。

和室用に取り寄せた材木も節やネジレがたくさん、製材しなおして使うことになりました。
フランスでは引き戸が無いので、敷居や鴨居の溝作りにも手間がかかります。
軽くて丈夫なハニカムボードの4隅を補強して、戸襖を作ります。
さらにパリのホームセンターで入手した格子の衝立に手を加え、新しいデザインの障子を作りました。

寝室にも柱を立て、梁も掛けて内側に和室の空間を作り出します。
タタミベッドの表面に貼る畳表は日本から持ち込み、ベッド下は全て収納となります。
同じく日本から持ってきた和紙クロスは、戸襖に貼って仕上げます。
その戸襖は押入用の扉で、窓には障子が入って、床がフローリングながら和風の空間となりました。
低くなった天井裏も収納として活用、ベッド下の収納がステップとなり使いやすさを高めています。


リフォームが完成して、靴を脱ぐ日本式の玄関には豊富な収納スペースを確保。
ダークブラウンのカラーで、シックにまとめています。
丸い腰掛収納で慣れないパリの友人でも靴の履き替えを容易にすると同時に、蓋をひっくり返すと土足禁止のマークも入れています。
その脇の狭いトイレだった空間は、トイレを他の場所に移動させることで収納として活用です。

リビングスペースには暖炉が付き、明るい色の家具でモダンで明るい印象を強めています。
暖炉の上が壁掛けテレビ、下に熱を遮る引出し式の天板付きとはいえ、テレビが早く傷む可能性もありそうです。
壁には電気式のパネルヒーターも設置、暖炉による暖房のアシストをします。
変更された窓(前回紹介)は、使い勝手も増しています。

暖炉の対面が、ダイニングキッチンのスペース。
L型の壁付きタイプで、シンクの正面には窓があり、明るく景色が良いキッチンです。
電子レンジにオーブンと食器洗浄器も備わる、多機能キッチンです。
リビングに置かれる御主人自作の家具にも手を加え、キャスター付きのミシン収納を組み込みました。
丸いダイニングテーブルの天板は2重になっていて、廻すと2つの円を重ねたダイニングテーブルとなり広げて使えます。

リビングの隣がトイレ、洗面の前室付きで使用中の臭いや音も気になりません。
トイレには、洗浄機能付きの便器と収納が備わります。
洗面所の前には、目隠しとなる御主人自作の家具を配置。
格子の間仕切などを追加して、適度にしっかり区切ります。

その隣が寝室。
桧の床に漆喰の壁なども加わり、和の雰囲気たっぷりです。
障子の裏に黄色いブラインドを設置、障子の三日月の欠き込みが黄色く引き立つ工夫付となります。
ベッドサイドにはコンパクトな書斎コーナーを設け、壁付きの照明には子供が作り描いた和紙を組み込んでいます。

子供部屋のドアは、3兄弟を現すような3色のガラス小窓付き。
ユニット家具で視線が通りつつ、プライベートな空間も生み出しています。
さらにお絵かきボードも3枚(3色)追加、もちろんダボで移動可能です。

引き戸で仕切られた洗面脱衣室は、白いカウンターですっきりデザイン。
和風の作りの浴室は、ガラスの仕切りで区切られます。
浴室の壁には、家族みんなで作った、富士山を描いたモザイクタイルがはめ込まれました。
結果的に工事費は1025万円、パリでの工事なので高いのか安いのか分かりませんね。


今回の 劇的!ビフォーアフター 物件247 台所でシャワーを浴びる家 は、パリの素材やセンスを生かしつつコンパクトにまとめたアイデアが印象的でした。
日本のマンションリフォームにも使えそうなアイデアが満載、特に収納を確保する手法には様々な知恵が詰まっていました。

外観や構造部分の作りはフランス独特の部分がありましたが、内部のリフォームに関しては変形平面のマンションリフォームとほとんど違いはなさそうです。
さらにフランスで手に入る材料を工夫して、日本的なデザインにまとめるアイデアは、いろいろな国や地域でも応用が考えられます。
パリの素材や特長を生かしつつ、日本的な要素をたっぷり取り入れた内容は、日本を越えてつながるリフォームとして興味深いものだったといえそうです。

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