物件198 台所が4つ並ぶ家(前編) 劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック
劇的!ビフォーアフター 物件198 台所が4つ並ぶ家(前編) で出てきたアイデアをチェックしましょう。
今回の劇的!ビフォーアフター 物件198 台所が4つ並ぶ家(前編) は、元々が2階が4つのアパートだった2階建ての建物を、親子2世帯で住んでいる家のリフォームです。
親夫婦が住む1階は脱衣室がない風呂に、洗面所と風呂場の戸が大きな一枚だったりして、昔の住まいらしい使いにくさが残っています。
息子家族が住む2階では台所が4つあったり、傾斜がきつい屋外階段を下りてすぐが狭いながら交通量が多い道路だったりと、使いにくく危険な状態です。
この建物は元々平屋の建物で、後から2階を増築したので、強度の面で大きな不安があります。
さらに基礎は鉄筋ではなく、竹筋コンクリートだったという話です。
今回のリフォームは構造的に危険な可能性が高い2階を減らしつつ、基礎の補強や部屋の使いやすさを追加する大工事となります。
予算は2400万円とかなり豊富なのですが、工事の大変さを考えると微妙なところです。
現在の状態を考えると、予測が難しいリフォームとなりそうです。
解体が進むと、土壁の中の筋かいが切られていたりして、増改築を繰り返したことがはっきり分かる状態が見えます。
危険な外階段も取り払い、そして道路側の部分を1・2階とも減築しています。
駐車スペースを作って道路側に出入する際の危険を無くす計画です。
そしてやはり2階の床梁はかなり細く2階をそのまま載せたような構造で、1階と2階が15mmほどずれていて、強度の不足がはっきり分かります。
柱が削ってある部分も多く、古い部分の基礎はやはりひどい状況で、鉄筋どころか竹も入っていません。
基礎は鉄筋コンクリートで新たに追加、土間コンクリートも設置しています。
1階と2階はボルトでつないで補強、さらに柱や梁も新しく追加して、古い材と新しい材はボルトで緊結しています。
外壁には構造用合板を貼って補強することで、住まいの強度をしっかり確保しました。
玄関ドアは安全な南側に移動、1階の浴室は標準タイプのユニットバスです。
そして2階には半畳のシャワーユニットを設置、普段は2階で手軽に済まし、ゆっくり入る際には1階を利用する浴室プランです。
1階と2階のコミュニケーションにもつながるアイデアですが、2世帯住宅では時々使われる手法でもあります。
キッチンは1階と2階で完全に独立、1階は近所の人や家族がたくさん集まることができる、広いひと続きの空間となりました。
2階は、開放的なリビングダイニングの対面式キッチンです。
ここで匠が以前リフォームした 物件168 不用心な家 の見学シーンです。
同じ市内にあるので、今回の母と娘さんが出かけての見学会となりました。
と ここで、今回の 劇的!ビフォーアフター 物件198 台所が4つ並ぶ家(前編) は終了です。
リフォームへの期待を持たせつつ、上手い終わり方でした。
今回の前編は、しっかりした構造部分の補強の紹介がメインとなりました。
浴室やキッチンなど作りには、最近の開放的な部屋や割り切った考え方が見えていましたね。
次回の後編は、室内の便利収納や個室、庭造りなどに対する、こだわりの作りこみに注目となりそうです。