物件219 裸でトイレの扉に挟まれる家 劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック
劇的!ビフォーアフター 物件219 裸でトイレの扉に挟まれる家 で紹介されている、リフォームの役に立つアイデアをチェックしましょう。
今回の劇的!ビフォーアフター 物件219 裸でトイレの扉に挟まれる家 は、建坪9坪の建物に2世帯5人で住む住まいのリフォームです。
外壁には大きなヒビも見られ、古い住まいではいつも見られる水廻りが使いにくい状態です。
脱衣室の床は踏むとへこむ危険な状態で、浴室やトイレの空間も最小限の大きさしかありません。
部屋も使いにくく物も多い上に、日射も不足しているという状況で、難しいリフォームとなります。
予算は1300万円とある程度確保されているので、2世帯の機能とプライバシー確保に加えて、快適さをどこまで盛り込めるのかという点が、今回のリフォームポイントとなりそうです。
解体が進むと、ひび割れていた外壁の裏側の木材が、腐っていました。
外壁がひび割れ部分からの雨漏りによって、木が腐ってしまったようです。
また増築された住まいだったようで、新しい部分の基礎はしっかりしているものの、古い部分はかなり弱くなっています。
脱衣室部分の土台はやはり腐ってほとんど無くなり、柱が浮いた状態です。
古い住まいの浴室周りは、湿気で傷みやすいのです。
屋内部分の基礎は新しいブロックで作り直し、アラミド繊維にエポキシ樹脂を塗って、鉄筋代わりの補強とします。
土間コンクリートを使用しないので、鉄筋を入れるよりも簡単に作れる利点があります。
腐った部分も交換し、構造部分を補強します。
断熱材には現場発泡ウレタンを採用、隙間無く断熱材が膨らむので、気密性や遮音性も確保できる優れものです。
床下にはウレタン樹脂を拭きつけて、床下からの湿気を防ぎます。
土間コンクリートよりも湿気を防ぐ性能は優れているので、面白い解決法といえます。
2階が無い下屋部分の屋根は撤去して、鉄骨のフレームを入れて下屋全てをトップライトとしました。
玄関ポーチをその下に設け、少し引っ込んだ位置に移動した玄関に光を取り入れます。
さらに玄関の奥の部屋にも光を落とすことで、1階の明るさも確保しました。
1階の両親の寝室となる畳の間には、集まって食事が出来る座卓が備わります。
押入れの下に座卓の収納場所があり、そこのレール座卓の溝で、スムーズに収納できる作りです。
天板の裏には取手てとなる掘り込みもあり、何気ないような作りですが、使いやすさを高めた良いアイデアです。
リフォームが完成して、正面には格子で目隠しと透明な波板の屋根が付いた、テラススペースが出来ました。
壁は黄色に一新、奥に移動された玄関ドアは、濡れる心配が無いので木質の扉を採用しています。
アプローチの内壁は合板にシルバー?塗装の仕上げで、狭さを緩和しています。
玄関の内側もアプローチ同様にシルバーの薄い壁が続き、トップライトも続いて明るい空間です。
下足入れもたっぷり確保、ダイニングキッチンにつながります。
ダイニングキッチンは寝室の畳の間とワンルームとすることで、広さと明るさを確保しています。
畳とテラスのウッドデッキは同じ高さで、さらに広がり感を演出しつつ、物干し場としても使えます。
畳の間には壁一面の収納と、壁一面のテレビ棚が備わります。
寝室となる畳の間は、もちろん建具で仕切られます。
キッチンスペースは電子レンジをコンロの下における作りで、コンパクトながら必要な収納スペースを確保しています。
ダイニングテーブルの下にもキッチン家電を収納できる引き出し棚をつけて、使い勝手を良くしています。
階段脇の幅を利用した引き出し式の収納には、調味料や食品などが収納できます。
一見シンプルなキッチンスペースなのですが、使うときには引き出して多機能になるアイデアキッチンスペースです。
キッチン奥が広めのトイレ、配置としては微妙ですが、狭小住宅なので仕方の無いところでしょう。
洗面台は周り階段の中央部分に設置、スペースを無駄なく使えますし、食事の前の手洗いもしやすくなります。
玄関の奥、洗面所の隣が洗濯機置き場を兼ねる脱衣室で、階段下の空間を利用した広めの浴室が出来ました。
在来工法で仕上げて、階段下の形状を有効に使っています。
浴室にもトップライトが続いているので、非常に明るい部屋となります。
回り階段には大きな窓が付き、1階に明るさを取り入れています。
階段を上がった2階は、大きな窓から日差しが差し込む、ワンルームスペースです。
寝室スペースには2人分のクローゼットやテレビ棚が備わり、建具で2部屋に分けることが出来ます。
子供スペースにも収納があり、子供が大きくなってもそのまま使える作りとなります。
2階の物干し台は床をFRP製のグレーチングとして、下屋部分に光を落とせる作りを採用。
手すりもしっかりして、使いやすさと明るさを高めています。
今回の 劇的!ビフォーアフター 物件219 裸でトイレの扉に挟まれる家 は、ワンルームの活用と長いトップライトがリフォームのポイントといえそうです。
1階と2階の寝室を、畳の居間やサブリビングとして活用できる空間とすることで、広さと明るさを高めていました。
玄関から浴室まで続くトップライトが、1階に十分な明るさを取り入れていました。
トップライトと薄い壁の断熱性能は気になるところですが、明るさを取り入れる点では納得できる作りといえます。
キッチン周りには引き出し式の収納をたくさん配置して、使いやすさを高めるアイデアとして参考に出来ます。
回り階段と洗面台の配置など、コンパクトに収める作りについても、狭小住宅以外にも利用できそうなアイデアでした。
今回は床下収納や小屋裏収納や中2階などに頼らない、正統派の作りで使いやすい狭小住宅を実現しているところが、非常に興味深いリフォームだったといえそうです。