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物件243 雨水に浮かぶ家

劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック    住まいのリフォーム・リノベーション

 


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雨水に浮かぶ家


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住まいのリフォーム・リノベーション
では、
住まいのいろいろな改修方法や
必要なコスト、快適さの追加や
エコロジーや節約ポイントを紹介。

計画や工事のチェックポイントや
リフォームが必要な時期など、
住まいのリフォーム・リノベーション情報が満載です。

 

物件243 雨水に浮かぶ家  劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック

劇的!ビフォーアフター 物件243 雨水に浮かぶ家 で紹介されている、リフォームの役に立つアイデアをチェックしましょう。
今回の劇的!ビフォーアフター 物件243 雨水に浮かぶ家 は、夫婦と娘さん1人の3人家族の住宅リフォームです。
築48年たった木造2階建ての住まいは、周囲の敷地が高くなってしまい、大雨が降ると低い敷地に雨水が集まって家の周囲が水浸しになってしまう状態です。
基礎も低く、構造材が傷んでいることが予想されます。
排水がない洗濯機や脱衣所がない浴室など、水廻りの使いにくさも目立ちます。
さらにキッチンとダイニングが離れているなど、全体的に使いにくさもあります。

リフォーム予算は1800万円ですが、道路に通じる通路も狭く、厳しい工事となりそうです。
そこで通常の住まいを快適にするリフォーム内容に加えて、基礎や排水の問題を解決しつつ、狭く条件の悪い敷地での工事方法など、匠のリフォーム手法に注目しましょう。

たくさんの植木鉢や切手コレクションも含めて引越しが済んで、いよいよ解体が始まります。
隣の駐車場にトラックを置いて解体した材を乗せて解体が進みます。
解体途中に大雨(大雪)が降り、匠が状況を確認したところ、予想したほど基礎や土台の傷みはなさそうです。
内側は基礎の高さが標準くらいあるので、周囲の地面が高くなったことがはっきり分かります。
以前のリフォームで床下換気扇も付けられていたために、良いコンディションが保てたようです。

解体が済んで、既存の基礎を現代基準の強さに補強します。
コンクリートを運ぶにもバケツが必要で、苦労しつつ基礎が出来上がりました。
床下には防湿シートで覆い、隣地の駐車場にミキサー車やポンプ車を置いて、床下全体に土間コンクリートを流し込みました。

ここで匠が防水着を着て、高圧洗浄器で屋根の上に水を吹きかけます。
匠はその下の2階で屋根裏をチェック、増築したつながり部分から雨漏りしていることが確認されました。
屋根材を全て撤去してみると、継ぎ目は母屋を野地板に載せただけの状態なので、小屋組みを解体して作り直します。

そこで小屋組みをしっかり作り直し、屋根の流れ(切り妻)と勾配を変更して、勾配が大きめの片流れ屋根に作り直しました。
シンプルな屋根形とすることで雨漏りの危険を減らしつつ、立ち上がりの壁から明かりを取り入れます。
さらに、ロフトスペースも確保という、3つの利点が加わります。

壁と基礎の一部を解体、そこに鉄骨材を持ち込んではめ込み、大きな開口が出来ました。
通路側の建物の一部を欠き込み、通路から入りやすい玄関スペースとしました。
オープンとなった玄関ポーチ上の2階部分をしっかり支える為に、門型の鉄骨フレームを追加したのです。
玄関前に屋根付きのスペースが出来るので、使い勝手が大幅に高まります。

さらに駐車場側の外壁に大きな窓を2つ作り、明るさを確保します。
壁には断熱材をしっかり入れて、L字型のシンクが窓に向かう形でシステムキッチンが配置されました。
大きな窓の下側大半をはめ殺しの型ガラスとして、視線を遮りつつ明かりを取り入れます。
上部の窓が通風用で、南側の通風勝手口ドアから、この北側の窓へ風が通ります。

ここで外部の足場を外し、建物周囲の土や配管を掘り出しています。
床下より周囲の地面の高さを低くすることで、建物内に水が入り込むことを防ぎます。
その上で下水管や雨水排水管を設置、雨水のたまりを解消しました。

配管が一段落して、匠が娘さんお気に入りのカフェを視察しています。
娘さんの部屋はカフェ風が希望なので、娘さんの好みの素朴なアンティーク調の雰囲気を確認しています。

匠は廃材を活用して、娘さんの部屋に使う材料として加工しています。
娘さんの部屋の天井は吹き抜けで高く、新しい梁材が見えるので古材色で塗ります。
壁は珪藻土塗りで荒めに塗り、クローゼットの上にモザイクタイルで文字を作っているようです。
さらに、ロフト部分には古材を再利用した額縁やテーブルなどを配置します。
照明もアンティーク調の匠オリジナルで、鉄のフレームとガラスのコーヒーカップを組み合わせたシャンデリアです。


リフォームが完成して、玄関部分が正面となり、タイル調のサイディング壁で現代的な外観となりました。
新たに出来たインナーポーチは、鉄骨柱に組み込まれたLED照明で明るく照らされます。
家の周囲の通路はコンクリートで舗装、玄関ポーチの床は高くして、溜まる水の排水口もしっかり取り付けられました。
その通路には水場を設け、玄関ポーチの壁の中には階段下を活用した植木鉢を手入れする道具入れを取り付けて、並んだ鉢植えを手入れしやすくしています。

玄関ドアは片引き戸で、階段下を利用した玄関収納の扉には姿見鏡が備わり、上がる部分には手摺が付きます。
南北に広がるLDKの、リビング部分にはお父さんの趣味であるステレオやレコードが並びます。
レコードスタンドも追加され、余裕を持って楽しめそうです。
その隣には、客間にもなる4畳半の和室が続きます。

ガラスのダイニングテーブルは再利用、キッチンの吊り戸棚はダイニングスペースまで張り出して、収納量を確保しています。
L字型のキッチンはコンパクトながら、背面の造り付けの食器棚やスライド式の床下収納や勝手口もある使い勝手を考えた配置でまとめています。
キッチン隣が水廻り、トイレや洗面所や物干しバーと浴室乾燥機付きのユニットバスが、コンパクトながら使いやすい配置でつながります。

階段は玄関脇に移動、傾斜が緩やかになり、手摺や窓が付いて、安全に使える明るい空間となりました。
2階に上がると、北側に夫婦の寝室です。
2つの大きな窓がある明るい部屋で、天井を吹き抜けとすることで広さや開放感を演出しています。
壁一面にクローゼットが付き、広いタンスも入るロフトに上がるハシゴをアルミ製とすることで軽く掛けることができます。
そのロフトには窓も付き、明るい空間となっています。

2階の階段ホールには洗面器が備わり、その隣の白いドアが娘さんの個室となります。
電子ピアノと丸テーブルが備わる、カフェ風の部屋としてまとめられました。
クローゼットのドアには、以前部屋に飾っていた白い出窓風鏡が付き、上部はモザイクタイルで仕上げてあります。
入口正面のクローゼット上部のモザイクタイルには、CAFEBOWの文字が入りました。
扉の取っ手も可愛らしいアンティーク調、ロフトに通じるハシゴは古材を使った木製です。
ロフトは両親の部屋のロフトと通じていますが、ドアをつけてプライバシーも確保しています。

2階にもトイレがあり、その隣にはお父さんの切手コレクションの為の趣味の部屋が出来ました。
ガラス天板の造り付けの机に大容量の棚が備わり、今後コレクションが増えても入る余裕があります。
調湿効果のある壁紙と、窓には遮光ブラインドが備わり、コレクションの保存に適した空間としています。
階段ホールからは、目隠しの木格子で囲まれる、広いデッキスペースにも出ることができます。


今回の 劇的!ビフォーアフター 物件243 雨水に浮かぶ家 は、一つ一つ条件をクリアしてリフォームした、真面目な内容が印象的でした。
水溜りを解消しつつ玄関周りを使いやすく整理、駐車場を目隠ししながら明かりを取り込む窓やオーディオスペース。
さらにコンパクトに使いやすく集約した水廻りや、ロフトをフルに活用した個室や、保存に適したコレクションルームなど、家族全員の趣味を踏まえた堅実な内容でまとめられていました。

居室風のロフトや接道など法的には微妙な部分もありそうですが、今回のような厳しい状態の住まいのリフォームとしては理解すべき部分ともいえます。
家族の趣味を生かしたリフォームや、問題点を真面目に解消したリフォームは、問題点が多い住まいの効果的なリフォーム方法として参考になる内容だったといえそうです。

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