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物件256 出した食事を慌てて片付ける家

劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック    住まいのリフォーム・リノベーション

 


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天井から子供が落ちてくる家


出した食事を慌てて片付ける家


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住まいのリフォーム・リノベーション
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物件265 出した食事を慌てて片付ける家  劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック

劇的!ビフォーアフター 物件256 出した食事を慌てて片付ける家 で紹介されている、リフォームの役に立つアイデアをチェックしましょう。

今回の劇的!ビフォーアフター 物件256 出した食事を慌てて片付ける家 は、理髪店併用で住居部分が小さな建物のリフォームです。
現在はご夫婦二人で暮らす住まいで、トイレが理髪店と住居で共用、しかも食卓の奥にあるので、食事時の時間帯にはせっかく並べた皿を片付けて利用してもらうことになります。
理髪店部分は少し広め、住居用の玄関は別と意外に条件は良さそうなのですが、洗濯機は玄関脇の屋外に置いている状態です。
玄関にはスペースが無く下駄箱なし、コンパクトな台所に窓無しの居間兼食事スペース。
さらにドアが開けにくく狭いトイレや浴室、狭い階段や階段脇の洗面所など、古くて狭い無理した作りが目立ちます。
3室ある2階はかなり余裕がありますが、屋根上の物干し場に上がる階段も古く危険な状態です。

予算は1100万円、小さな建物なのでそこそこ豊富といえそうです。
そこでリフォームのポイントは、2階の活用と全体的に現代的な使いやすさを加えることでしょう。
と思ったら、ご夫婦は1階で暮らすことを希望とのこと、そこで1階を最大限に活用する為の匠のアイデアに注目です。

いろいろな所に仕舞いこまれた物を引っ張り出しながらの引越しが済んで、いよいよ解体が始まります。
再利用する機器などは慎重に外し、理髪店でそのまま使う部分は傷がつかないように合板で保護します。
そして本格的な解体を開始、花火は見られなくなりますが屋根上の危険な物干し台も撤去です。
長屋の作りなので、壁を解体したことで隣の壁の裏面や天井裏の隙間が見えてしまいました。
断熱や防音性能も乏しい状態で、改善が必須となります。

筋かいが少なく、外部の鉄骨階段廻りの雨漏りした付近が腐っていたりと、構造的にも危険な状態でした。
そこで腐った部分を解体して作り直し、基礎は既存より外側、2階の壁に合わせた位置に鉄筋コンクリートで作ります。
そして壁には構造用合板を貼って補強、1階の広さを最大限に確保しました。
2階は正面部分を撤去して減築、その撤去した面に大きな窓を取り付け、その前にベランダスペースを確保しました。

ここで依頼主のお父さんは、施設でボランティアの出張散髪を行っていました。
リフォーム工事は店舗部分を先行、理髪店部分だけを先に完成させて休業期間を短くするようです。
店舗と住居の間仕切は仮設の簡単なもの、店舗で使う機器も持ち込みました。
1ヶ月以上休業すると、お客さんが離れてしまう可能性が高くなるので、初期と後期の2期の間に仮営業の期間を挟むように店舗部分のリフォームを行うようです。
3つあった椅子は2つに減らして店舗面積を減少、その分だけ1階の住居部分を広げました。

理髪店を仮営業しながら、住宅部分のリフォームが進みます。
東側には視線が気にならない高い位置に窓を追加、階段上の屋根には天窓を追加します。
隣を隔てる界壁には断熱材を充填、合板の上にさらに遮音シートを貼って防音断熱効果を高めました。
階段は緩やかになり、広くワンルームとなった1階にはシステムキッチンが入ります。

ここで仮店舗が再度休業、店舗の本格リフォームに移ります。
仮の間仕切を外して、トイレは店舗と住居共用と無駄を省きつつ、中央部に配置することで使い勝手を高めました。
床は掃除が楽な木目調の塩ビタイル仕上げ、窓はカバー工法で新しい窓に変更、引き違いで断熱性能の高い窓となりました。

店舗と住居を仕切るのは、遮音性能を高めた3枚引き戸。
店舗の仕切りとして使う状態では、一本のレールに引き戸を並べて隙間を減らすことで遮音性能を高め、動きにくい状態で使います。
店をやめた場合には店舗部分に住居部分と同じ高さの床を貼って、3枚引き戸付きの寝室として使える計画です。
さらに照明が取り付く部分にはくぼみをつけて、店をやめたときにはくぼみに鴨居を取り付けて、収納スペース兼隣との遮音スペースとする予定。
また寝室からトイレに行きやすいように、壁の一部を可動式にするなど、将来理髪店をやめたときにすぐに1階で暮らすことが可能になるアイデアが盛り込まれました。
手を加えた窓部分は、床の高さを上げた時にちょうどよくなる高さとされています。
店舗入口の手前には敷地が残っているので、庭と目隠しの塀を作れば快適な寝室となります。

ここで匠は丹後ちりめんの機織り工場に出かけ、緞子ちりめんの生地を入手。
その生地を染色センターに持ち込んで、青や緑のグラデーションで染色。
紙を裏打ちして、引き戸に貼るクロスとしました。
出来上がった3枚引き戸は、ご夫婦の出身地である久美浜小天橋の景色を映したものだったのです。
コストは掛かりそうですが、窓からの景色が無い部屋に思い出の景色が浮かび上がりました。


リフォームが完成して、外観はベランダ手摺や袖壁に木の板を貼って、ナチュラルな雰囲気を追加。
白い壁も塗りなおして、清潔感のあるデザインとしてまとめました。
トイレの前には廊下を追加、ドアも2つ付けて、トイレが共用ながら店舗と住居部分をしっかり分けています。
窓と手摺も付いて、快適で使いやすいトイレとなりました。
店舗の可動壁は、ブックラックや帽子掛けとして活用しています。

住居用の玄関は位置を移動、引っ込んだ位置にして雨よけのポーチを作り、周囲の壁を木で仕上げました。
玄関引き戸も木製の縦格子タイプ、ナチュラルな雰囲気でまとめています。
広くなった玄関には、下駄箱もつきました。
1階には8畳のダイニングキッチンを確保、東側の高窓の下に広い壁付きキッチンを配置しています。
ダイニングテーブルには収納機能を追加して、収納量と使いやすさを高めつつ、天板が延びることで孫が来てもみんなで食卓を囲めます。

階段下は収納として活用、水廻りはトイレを移動したことで、洗面洗濯脱衣室と浴室の広さをしっかり確保しています。
緩やかになった階段はトップライト付きで明るくなり、1階まで陽射しを落とします。
トップライトは太陽光で動作する電動式のブラインド付きで、夏の暑さを防いでいます。

2階は廊下を付けて、部屋を2つに減らしました。
収納スペースも確保して、客間としての使い勝手を高めつつ、仕切りを襖とすることでワンルームとして広く使えます。
さらに窓下収納や納戸も追加され、2階の使い勝手や快適さを高めました。
ウッドデッキのベランダの前には、雨の日の物干し場としても使える縁側が付きます。
広いベランダは庭のようにも使える、木製の目隠し壁が備わります。
さらにベランダの一部に高床部分を作ることで、夏の花火をここから見ることが出来ます。
手摺の高さは微妙(低く危険)になりますが、その分、景色の良さや開放感は高くなります。


今回の 劇的!ビフォーアフター 物件256 出した食事を慌てて片付ける家 は、花火の見えるベランダや工事をしながらの理髪店仮営業など、マイナス部分が感じられないリフォーム手法が印象的でした。
理髪店をやめたときに簡単に生活空間に出来る店舗の作りや、1階だけで生活が出来る整理されたプランなど、将来を見据えたリフォーム内容も取り入れていました。

依頼主の希望や将来をしっかり汲み取って、花火が見えるベランダを生み出し快適さを高める減築もポイントでした。
細かい部分までしっかり考えてまとめられた、コンパクトな店舗併用住宅リフォームの好例として、参考に出来るアイデアが詰まったリフォームだったといえそうです。

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