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物件257 天井から子供が落ちてくる家

劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック    住まいのリフォーム・リノベーション

 


劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック



玄関まで40メートルもある家


天井から子供が落ちてくる家


出した食事を慌てて片付ける家


 

住まいのリフォーム・リノベーション
では、
住まいのいろいろな改修方法や
必要なコスト、快適さの追加や
エコロジーや節約ポイントを紹介。

計画や工事のチェックポイントや
リフォームが必要な時期など、
住まいのリフォーム・リノベーション情報が満載です。

 

物件257 天井から子供が落ちてくる家  劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック

劇的!ビフォーアフター 物件257 天井から子供が落ちてくる家 で紹介されている、リフォームの役に立つアイデアをチェックしましょう。

今回の劇的!ビフォーアフター 物件257 天井から子供が落ちてくる家 は、男の子が4人で6人家族の住まいのリフォームです。
築36年と極端に古いわけではありませんが、元気な子供に友達まで加わると、平屋の25坪では狭さを感じてしまいます。
そこで広さを増やす為にお父さんが自作で屋根裏部屋を作ったものの、床として部分的にベニアを貼っただけの危険な造りで、床が無い部分の天井を踏み抜いたこともあるそうです。

入母屋の作りの家が並ぶ地域で、その入母屋作りの瓦屋根は傷みはじめているようです。
物置を改造した子供部屋も含めても子供のスペースが少なめ、天井吊り下げの簡易ハンガーや押入に作った階段など、お父さんによる手作り部分は際どい作り。
寝室は、和室の2間続きに家族全員が布団を敷いて寝ているのですが、布団があふれ3方ガラス窓のなので寒さも厳しいようです。

予算は1600万円と、同じ面積での新築も可能な位の金額を確保。
そこで小屋裏を含めた、子供と収納の為のスペース・容積を増やす工夫に注目となりそうです。
また落ち着いた和風の作りの周囲にあわせた、外観リフォームのデザインも気になるところでしょう。

引越しが済んで解体が進むと、土壁など古風な作りの住まいであることが分かります。
基礎の高さも60cmくらいと高いのですが、凍害によって鉄筋が錆びてコンクリートが爆裂、ボロボロになった基礎部分もあります。
そこで床下の土を掘り起こし、防湿シートを敷いた上に、新たにベタ基礎を作り追加しました。
そして基礎のコンクリート面に浸透防水剤を吹き付けて、コンクリートに水分がしみこむことを防いで凍害防止としました。
爆裂部分は補修したのでしょう。

屋根の瓦を取り外し、4つの穴を開けています。
コンクリートの土間に周囲と高さが異なる土台を設置、そこに低めの柱を乗せて他の部分より80cmほど低い位置の梁で固めます。
そして内部の基礎部分を全て撤去(これは浸透防水剤を塗る前に行うべきでは?)、高基礎は外周のみとなりました。
さらに屋根を支える登り梁を、屋根に開けた穴から吊って取り付けました。
安全に工事を行う為に、屋根に穴をあけたのでした。

登り梁で不要となった小屋組み材を撤去、丸太梁は他の部分の梁として再利用します。
周囲より低い梁の上には24mmの合板を貼って床を作り、2層の住まいとなりました。
出来た小屋裏部屋は最高部分で2.4m程と若干低めですが、子供部屋や収納として使う分には問題ないでしょう。
今回は基礎から手を加えているので、2階建てとする際の構造強度などの問題が少なかったのでしょうか。
布基礎の場合は底盤の幅や厚みが不足することが多く、平屋を2階建てにする際には問題となる場合もあります。

屋根にはふたたび穴を開けましたが、今回はトップライト。
4箇所に付けて、2階の明るさを確保したようです。
1階の床は土間の上に乗せる置き床を採用、床下空間を最小限として天井高さを確保しました。
基礎の立ち上がりや屋根裏には発泡ウレタンの断熱材を吹き付け、床下にも厚い断熱材を敷きこみました。

床は傷の付きにくい塗装を施したフローリング材を採用、2階に上がる階段の踏み板にも同じ塗装の材を使って、やんちゃな子供による傷を減らします。
システムキッチンは対面式、奥行きが深いカウンター一体型のようです。
広いワンルームとなったLDK空間は、多すぎた窓を少し減らして2階建てとして必要な耐力壁を確保。
窓ガラスには、熱を入れにくい熱線反射ガラスを採用しています。
建具で仕切ることができる畳の間も隣に備わり、子供の様子を伺いながら家事が出来る見通しの良いLDK空間としています。

ゆっくりした階段で上がる2階の空間には、熱線反射ガラスを入れたトップライトからの明かりが降り注ぎます。
トップライトは開けることが出来て、通風も確保。
北側がプライベートな寝室、南側がLDKに繋がる空間となります。

屋根瓦には、地元特産の越前瓦を採用。
高温で焼くので、耐久性が高く凍害もなさそうです。
また越前瓦で品質チェックではじかれた、廃棄処分される瓦を砕いたものを、セメントに混ぜて基礎の立ち上がり部分に塗っています。
固まる前に洗い出して、砕いた瓦を魅せつつ、基礎の断熱や耐久性を高めます。

リビング前の庭には、広いデッキ空間を作ります。
耐久性を重視した樹脂製のデッキ材を採用です。
ここで床暖房用の蓄熱パネルを持ち込み、間に薄い木の板を挟んで重ねていきます。
蓄熱パネルのブロックを幾つか作り、デッキに面した窓の手前に作ったブロックを置いています。
四角い断熱木枠を蓄熱ブロックにかぶせ、扇形の木枠も同じくかぶせます。

基礎の分下端が高い窓側に、蓄熱パネルを内蔵したステップが完成。
扇形部分が階段状で、他の部分はベンチとなり、上部には暖かい空気が出てくるルーバーが付いています。
寒くなりがちな窓の周囲を暖める、コールドドラフト対策を兼ねる24時間暖房ステップの完成です。
上面はデッキと同じ高さで、スムーズに出入りが可能となります。
深夜電力を利用する蓄熱床暖房パネルを蓄熱ヒーターのように利用した、アイデア24時間暖房です。
自由な形を作りやすいところが大きなポイントですが、ヒーターとして蓄熱容量を確保できているのかという点は微妙かもしれません。

2階のLDK側の空間には、はしごのようなものやステンレスパイプを取り付けています。
またカラフルな取っ手を、吹き抜けとなっているリビングの高い壁に取り付けていきます。
蓄熱ヒータの上には2階に上がるはしごも付いて、ロッククライミングが出来る楽しいリビング空間となりました。
登りきったところから細いキャットウォークを通じて、2階の空間に繋がります。
着いた先はキッチンの真上、そこには子供の身長を刻んだ柱を使ってハシゴ状に加工、板を固定してスベリ台としたり、登り梁に沿って取り付けたステンレスパイプの雲悌、乗り越えられる階段上のドームなどの遊具が備わりました。
階段周りは手摺を兼ねる本棚として、遊びと読書に活用できる空間の完成です。


リフォームが完成して、外観は入母屋の屋根形はそのまま、玄関の高めの段差は軽いロープとなり安全でスムーズに出入できます。
アプローチは飛び石風、外壁は白となり、窓の前には竪格子も付き、モダンな和風となりました。
玄関はアルミの引き戸に変更、玄関床はアプローチと同じ洗い出しです。

玄関の左手は、ご主人の事務所スペース。
靴のまま入る土間空間で、長いデスクが大窓に向かって備わります。
背面には大型の水槽、ご主人が欲しかったチョウザメが入る水槽です。
隣にシンクが付いて、手入れしやすくしています。

玄関右手は、土足のまま入るシューズクローク。
下足入れにハンガーも備わる広めの空間で、廊下にも通じています。
扉を出ると階段正面で、右手に勝手口と子供の世話がしやすい奥行きが深いトイレが備わります。
事務スペースの隣が、洗面所と浴室。
大きな洗面台と収納が付き、さらに可動式の棚が付くスペースにはベビーベッドも備わります。
システムバスは、子供と一緒に入っても余裕がある広さです。
ドラム式の洗濯機が備わる洗面所を出てまっすぐ廊下を進むと、勝手口先の物干し場に出ます。
サンルーフ付きの、日当たりの良い物干し場です。

玄関からLDKに到る通路は、左手が木を積み重ねたような壁、右手がロールブラインド付きの収納スペースとなります。
入って右手がキッチンスペース、左手が畳の間となります。
対面式キッチンの背面には、カウンターと吊り戸棚が備わり、カウンター下も収納スペースとして活用です。
勝手口も備わり、使い勝手の良さを高めています。
キッチン袖の収納棚には、侵入防止の柵付きです。
大きな食卓のあるダイニングスペースは、壁際に収納付きベンチが並びます。

畳の間は6畳、黒っぽい縁無しタタミでシックな印象となります。
押入に仏間付き、LDKとは2面がつながり、襖で仕切ることも出来ます。
将来2階が子供専用となった場合には、夫婦の寝室として使う空間でもあります。

リビングとダイニング空間は天井が吹き抜け、2階のプレイスペースにも通じています。
リビングの蓄熱ヒーターの前には、ソファーが置かれました。
ロッククライミングの壁のハシゴは移動式、通常は窓側の壁に掛けておくようです。
リビングのサッシは全面開放タイプ、デッキと一体的に使えます。
日当たりの良い窓の上には、昇降式の物干しバーも備わります。

デッキから降りた庭には、家庭菜園のスペースを確保。
周囲もフェンスや砂利などで、しっかり整備されました。

2階の寝室は、3つに分割しても使える作りの子供部屋にもなります。
登り天井にあわせた建具付きで、いつでも仕切れます。
一番端には納戸も備わり、ここが4つ目の子供部屋にもなりそうです。

プレイスペースの床はじゅうたん敷き。
机も付いて、多目的に使えそうです。
手摺格子の先はダイニングの上部、LDK空間ともしっかりつながっています。


今回の 劇的!ビフォーアフター 物件257 天井から子供が落ちてくる家 は、既存の床と屋根の高さを活用して、2階建てとしたところがポイントでした。
通常は難しい上部への増築を、屋根の高さを変えずに実現。
床を下げつつ1階の高さを巧みに抑えることで、2階でも勾配天井を活用して、しっかり使える天井の高さを確保していました。
蓄熱暖房や凍害対策など、最新技術を活用したアイデアにも見るべきポイントが多かったようです。
平屋を外形を変えずに2階建てとしたことをはじめとして、最新建材を活用した暖房設備や遊べる作りなど、多様なアイデアが豊富に詰まったナイスリフォームだったといえそうです。

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