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物件272 屋根から父親が落ちそうな家

劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック    住まいのリフォーム・リノベーション

 


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電車サイズの家


屋根から父親が落ちそうな家


床下から潜望鏡が覗く家(後編)


 

住まいのリフォーム・リノベーション
では、
住まいのいろいろな改修方法や
必要なコスト、快適さの追加や
エコロジーや節約ポイントを紹介。

計画や工事のチェックポイントや
リフォームが必要な時期など、
住まいのリフォーム・リノベーション情報が満載です。

 

物件272 屋根から父親が落ちそうな家  劇的ビフォーアフターのアイデアをチェック

劇的!ビフォーアフター 物件272 屋根から父親が落ちそうな家(青森県青森市 古坂家) で紹介されている、リフォームの役に立つアイデアをチェックしましょう。

今回の劇的!ビフォーアフター 物件272 屋根から父親が落ちそうな家 は、芸人である古坂大魔王さんの実家のリフォームとなります。
雪かきが大変な青森の実家は、ご両親が二人きりの生活で、危険な雪かきはお父さんの仕事。
今回のリフォームを機にお兄さん家族が同居することになるので、駐車スペースももう1台必要となります。
お父さん自作の車庫や雪囲いがあり、家の1階部分は冬になると雪に埋もれてしまいます。
室内の寒さも厳しく、低い出入口は背が高い兄弟には危険。
台所横の脱衣室が無いお風呂は小さく、2階は2重サッシにしてあるのですが断熱性能は良くないようで、結露でカビだらけの状態です。

リフォームの予算は2800万円とかなり豊富なのですが、車庫の追加に雪対策や断熱性能の向上などを考えるとギリギリでしょうか。
そこで無駄を省きつつ、断熱性能の向上と2世帯同居の使いやすさを両立するリフォーム内容に注目となりそうです。

引っ越しが済んで、解体前に外壁の大きなひびを匠が確認。
さらに床下の基礎にもひび割れが見つかり、床下の地面も湿気がかなり多い状態です。
まず車庫を解体して、ひび割れが目立つ外壁に大きな穴を空けました。
その穴から重機を家の中に入れて、地盤調査を行っています。
調査した結果、複数の弱い地盤が層になっていて、液状化の危険がある地層も見つかりました。
地盤としてはかなりひどい状態で、地盤改良工事が必要となります。

鉄骨やジャッキなどを運び込み、建物をジャッキアップ。
並べた鉄骨に沿って曳家で住まいを裏の空き地に移動させて、一気に地盤改良を行い新しい基礎を作る計画です。
古い基礎は撤去して土を掘り、掘った地面を土木シートで被います。
さらにブラスチックのパーツを組んで、掘った溝に並べ、地盤が液状化した際に水だけを通して砂を通さないことで被害を防ぐシステムです。
上から砂利で固定して防湿シートを敷き込み、鉄筋コンクリートの基礎を新しく作りました。

再び曳家で家を元の位置に戻し、新しい土台には耐久性の高い青森ヒバを採用です。
そして本格的な解体を開始しますが、ここで古坂大魔王の同級生が工事に参加。
和気あいあいと、解体工事が進みます。
屋根も下地まで撤去、ほとんど平らな屋根を家の中心に向って水が流れる方法に掛けなおしました。
中心に谷樋を作り、そこに発熱体を設置。
積もった雪を屋根にそのまま残し、溶けた雪だけを凍結しないようにヒーターで温めながら排雪する、無落雪屋根の完成です。
これで冬の雪かきは必要なくなりましたが、積もった雪でつぶれない住まいの強さが必要となります。

ここで敷地をボーリング、鉄パイプを50mの深さまで埋め込みます。
そこにチューブを挿入して不凍液を注入、家から伸ばしてきたチューブと機械をつなぎました。
床下には溝入のゴムチップシートを敷き込み、細長いホースを溝に埋めて先ほどの機械につなげます。
地熱だけでは温かさが不足する分を、ヒートポンプ(エコキュートと同じ仕組み)でお湯を作り床暖房とするエコロジーなシステムです。
コストはかかりますが、地熱の深い部分を利用するので温度がより安定する利点があります。
さらにアプローチの床にもチューブを敷き込み、通路が凍らないロードヒーティングとしました。


リフォームが完成して、屋根の形がフラットに一新、外壁も新しくなっています。
広く新しくなった車庫の屋根にはルーフヒーターを内蔵、積もった雪を溶かして雪下ろしの手間を省略。
リモコンシャッターと収納庫も備わり、伸びた屋根が玄関アプローチの屋根にもなっています。
車庫の門前の袖壁には、ポストの機能も追加されています。

アプローチ正面の窓には、障子に組み込まれた、ねぶた師による蝋書きの絵が浮かび上がります。
雪から離れた車庫の奥に玄関を配置、玄関床のタイルまで床暖房が入ります。
壁一面の玄関収納が備わり、上がったところにはベンチが置かれています。

ダイニングキッチン横に3畳の畳の間があり、仏間や神棚や収納が備わります。
窓には先ほどの蝋書き絵付き。
ダイニングの窓先には青森ヒバ製の濡れ縁を配置、通路状の庭にもしっかり手を入れています。
窓は断熱性能が高いタイプのペアガラスを採用、両脇にはステンレスの十手金物を取り付けて、ポリカーボネート板をはめ込むだけで雪囲いとなります。

外壁は内断熱と外断熱を併用、隣の空き地側には窓も追加しています。
セミクローズドの台所では、広いシンクとIHヒーター付きの広いキッチンを採用。
正面壁はモザイクタイルで仕上げ、吊戸棚には昇降式のラック付。
背面には収納カウンター付きで、吊戸棚のガラス戸には古い建具を再利用。
冷蔵庫置き場は袖壁で仕切っています。

キッチンの隣が手摺付きのトイレ、その隣が洗面所で、扉でトイレとも繋がります。
木製カウンターに洗面器を埋め込み、正面は珍しく鏡無しのオープンな棚です。
天井には、電動昇降式の物干しバーが備わります。
隣の浴室はハーフユニット。
腰上の壁は青森ヒバで、湯舟の高さに合わせた横長窓の外には坪庭が備わります。

隣が両親の寝室、ダイニングキッチンから水廻りまで最短距離で移動できます。
窓を追加したことで2面採光となり、明るさや通風をたっぷり確保しています。
天井には古い飾り天井を2階から移設、タタミベッドは収納スペース付。
クローゼットには、お母さんの嫁入りタンスも収まります。

2階は長男家族の生活空間。
ミニキッチン付きのサブリビングに、階段上がった部分には鏡収納付の洗面台が備わります。
その脇にはトイレも備わり、サブリビングの外には広いベランダも付きました。
サブリビングの脇には、扉で仕切られる書斎付き。
子供部屋はスタンダードな作りで、広めの寝室はこちらも2面採光。
収納脇にカウンター机がわり、さらに広いウォークインクローゼットも備わります。


今回の 劇的!ビフォーアフター 物件272 屋根から父親が落ちそうな家(青森県青森市 古坂家) は、地盤改良のための曳家と1階全室の床暖房が印象的でし た。
悪い地盤を改良するために、曳家して基礎をしっかり作り直し。
ヒーターを活用した雪下ろしを無くす工夫は、雪が多い地域では必須ともいえそうな内容でした。
さらに地熱利用のヒートポンプ床暖房と、設置コストはかかるものの効果が高い暖房も導入。
2世帯住宅としては上下で分けてスタンダードに解決、水廻りの動線を整理することでバリアフリーも意識したエコで良質なリフォーム内容だったといえそうです。

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