ベランダ仕上材料の特徴 ベランダのリフォーム
ベランダ・バルコニーのリフォームを行う際には、床の防水仕上げ材を選ぶことが一番のポイントとなります。
そこでベランダの防水によく使われる床仕上げ材料を中心に、ベランダ仕上材料の特徴を紹介しましょう。
ＦＲＰ防水は、最近の住まいのベランダ防水によく使われます。
繊維強化プラスチックのことで、防水したいところに補強となるガラス繊維を敷き、現場で硬化するプラスチック樹脂を塗って作ります。
ＦＲＰ防水は複雑な形も作りやすいので、複雑な形のベランダにも使用できます。
また継ぎ目がないので、防水性能にも優れるベランダ防水仕上です。
既存のＦＲＰ防水の上から再び樹脂を塗ることで、新品同様の防水性能を取り戻すことが出来ます。
長所が多いＦＲＰ防水ですが、弱点もあります。
紫外線に弱いので表面を塗装して仕上げますが、その塗装部分の耐久性によりメンテナンスの周期が決まるのです。
工程が多くなるので、コストも高めです。
ＦＲＰ防水は伸縮しにくいので、木造の広いベランダ防水には向きません。
広い場所では変形量が大きくなる木造の伸縮に付いていけなくなり、防水が切れてしまうのです。
シート防水は、シート状の防水材を接着剤などで下地に固定するベランダ防水仕上げです。
防水層が一枚で済むので、工事期間が短くコストが安価なところが大きな特徴です。
伸縮性に富んだシートを使用するので、建物の変形についていける柔軟性も備えています。
変形が大きくなる木造住宅でも、利用しやすい防水工法なのです。
直接上を歩くことも可能なので、コスト削減には効果的なのです。
シート防水の弱点は、下地を平らにする必要があることと、複雑な形状には採用しにくいところです。
壁際などの立ち上がり部分は緩やかに曲げることになるので、この部分の接着も弱点となります。
シート自体は丈夫ですが、シート同士の接合には不安が残ります。
またシート防水はシート自体の劣化により、防水性能の寿命が決まります。
シートが劣化すると変形する能力が少なくなるので、防水が切れてしまうのです。
塗膜防水は、液状の防水材を塗布し乾燥させる事で、継ぎ目のない防水層を形成するベランダ防水仕上げです。
住宅ではウレタン塗膜防水が良く使用され、ＦＲＰ防水も塗膜防水の一種です。
防水用の液体を数回塗るだけで防水工事が済んでしまうので、工事自体はかなり容易です。
塗ることが出来る場所には工事が出来るので複雑な形状にも対応しやすく、継ぎ目がないので防水の信頼性が高いところが特徴です。
メンテナンスを行う場合も上塗りで済む場合が多く、比較的コストも安いので、使いやすい防水仕上げ材なのです。
塗膜防水の弱点としては、乾燥に時間がかかり、乾燥前に塗り重ねると施工不良になる可能性があることです。
塗膜の厚みを一定に保ったりする必要もあるので、施工にかなりの技術が必要なのです。
さらに塗るときの湿度や気温など環境によって、性能が左右されやすいという弱点があるのです。
塗膜が薄いので、衝撃などに弱いところも塗膜防水の弱点といえるでしょう。
下地に突起物があると、その部分が弱くなります。
金属板防水は、金属板で平らな防水面を作り、専用のジョイント材でつなぐ工法です。
金属板による防水なので、使用する金属板の耐久性が防水層の耐久性となります。
金属板防水は、施工の手間を大きく省略できる点も特徴です。
金属板を固定して継ぎ目をジョイントでつなぐだけなので、工事の手間が少なくて済みます。
金属板を使用するので、不燃材となります。
また防水材を守る為の塗装などが不要なので、基本的にメンテナンスフリーです。
耐久性の高い金属板を使用すれば、他の防水工法を上回る耐久性も期待できるのです。
金属板防水は、コストの高さが一番のネックです。
シート防水や塗膜防水に比べると、かなり高額になってしまいます。
また下地作りには、溝を作ったりルーフィングと呼ばれる防水シートを貼ったりと、多少の手間がかかります。
金属板防水は、ジョイント部分に強い力が加わると変形する可能性もあります。
変形すると防水性能が落ちますし、ジョイント部分の耐久性によって、防水の寿命が決まってしまう傾向もあるのです。
