陶器瓦 屋根仕上げの材料にこだわる
住まいにリフォーム・リノベーションを行う際に使われる、こだわりの仕上げ材である陶器瓦について紹介しましょう。
陶器瓦は、食器などにも使われている陶器の作り方で瓦を作った、屋根の仕上げ材料です。
粘土を瓦の形に整えて表面に釉薬を塗り(塗らない場合もあります)、窯で焼いて作ります。
形によって和瓦と洋瓦に分類されることもありますが、平らな瓦もあって、最近では形のバリエーションが広がっています。
日本の瓦の3大メーカーは、三州瓦・石州瓦・淡路瓦です。
正確には3つの地域で作られる基準に適合した沢山の瓦メーカーの総称で、一つ一つのメーカーはさほど大きくありません。
3つの地域それぞれに特徴があり、生産量とバリエーションの三州瓦・耐久性の石州瓦・銀色のいぶし瓦が特徴の淡路瓦と個性が異なります。
淡路のいぶし瓦は厳密には陶器瓦とは異なりますが、独特な味わいがあります。
またそれぞれの地域は、日本瓦だけでなくモダンな形や鮮やかな色の瓦も作っています。
陶器瓦には、耐久性の高さや高い断熱性能、雨音の少なさなどの特徴があります。
表面に丈夫なガラス質が出来るので、耐久性が高まります。
また瓦は厚みがあるので、断熱性能や雨の音を遮る性能も高くなるのです。
デザインの面では、立体的な形が特徴となります。
瓦にはかなりの厚みがあり、それが重なる形なので立体感が出るのです。
弱点としては、屋根材が重くなる点です。
金属板やスレートよりも重いので、地震の際の住まいの強さの点では不利となることもあります。
特に屋根だけのリフォームを行う場合、現在使っている屋根材より重い材料を使うと地震に対する住まいの強度が不足する可能性があります。
そこでリフォーム前の重さ以下の屋根材料を選ぶか、建物を補強した上で使うことが大切です。
また屋根の勾配(傾斜)がある程度必要となる点も、陶器瓦の弱点といえます。
4寸勾配くらい(横に10の長さがある場合に高さが4となる屋根の傾き)必要なので、屋根の傾斜がゆるい住まいのリフォームを行う場合は、他の屋根材料を使うか、屋根の下地を変えて勾配をきつくする必要があるのです。
そこでリフォームの際に陶器瓦を採用する場合は、現在の住まいが瓦屋根であることが基本となります。
屋根が重くなると地震の際に不利となるので、同じ重さかより軽い屋根材を使うことが大切なのです。