内壁仕上げ材料の特徴 内壁のリフォーム
内壁を仕上げる材料には、様々な材料が使われます。
その中でも良く使われる仕上げ材料について、特徴を紹介しましょう。
最も一般的な内壁仕上げ材は、ビニールクロスです。
通常は石膏ボードの上に貼って仕上げますが、平らな面があれば多様な場所にも貼れます。
ビニールクロスには、特殊な機能を持つ製品もあります。
汚れにくい防汚機能や消臭機能を持つ消臭壁紙など、幾つかの機能を持つ製品から選べるのも、ビニールクロスの特徴なのです。
ビニールクロスの長所は、使いやすさと汚れにくさです。
比較的燃えにくく柔軟性があるので、使いやすさの点では利点が多いのです。
また汚れにくく、付いた汚れを拭き取りやすいところも、ビニールクロスの長所といえるでしょう。
ビニールクロスの短所は、剥がれやすいところと通気性や透湿性に乏しいところです。
ボードに接着剤で貼り付けるだけなので、長い期間が経つと剥がれやすくなります。
湿気が多い場所でも剥がれやすく、剥がれた状態は非常に見苦しくなります。
また通気性や透湿性に乏しい製品が多く、湿気が多い時期だとビニールクロスの表面も湿った感じがすることがあります。
木板も内壁としては良く使われます。
通常は10mm程度の厚みの板を並べて貼って、内壁仕上げとします。
腰壁としての利用が多いのですが、一面(全面ではありません)を木板で仕上げると、部屋の印象が大きく変わります。
木板は燃えるという弱点はありますが、室内の湿度を一定に保とうとする調湿効果や断熱効果があります。
香りや色合いによるリラックス効果なども期待できる材料です。
触った感触がさらっとして温かみがあるところも、長所といえるでしょう。
燃えにくく加工した難燃木材もありますが、調湿効果や触った感触などが若干劣ります。
木板は、節の有無で価格が大きく変わります。
節があってもかまわなければ、ビニールクロス仕上げと価格に大きな違いはないのですが、節なしの木板になると一気に価格がアップします。
珪藻土塗り仕上げは、ボードなどの上に薄く珪藻土を塗って仕上げる内壁です。
珪藻土が持っている調湿効果や消臭効果が期待できるので、最近は採用されることも多くなっています。
塗り仕上げなので価格の面ではアップしますが、機能を考えると納得できます。
ただ珪藻土塗り仕上げは、製品によって調湿効果や消臭効果が大きく変わります。
塗りやすくするために樹脂などを混ぜた製品も多く、その分調湿効果や消臭効果が落ちてしまうのです。
漆喰塗り仕上げは、本来は土壁などの上に塗って仕上げる日本古来の仕上げ材ですが、現在はボードの上に薄く塗って仕上げることが多くなっています。
特徴は珪藻土と同様で、調湿効果や消臭効果が期待できますが、価格はアップします。
塗り仕上げには古くからあるジュラク塗りもありますが、最近では似たような仕上げになる珪藻土やビニールクロスの利用が多くなっています。
タイル仕上げは、浴室やキッチン廻りの仕上げに良く使用されます。
耐水性や耐火性に優れるところが特徴で、独特のツヤのある表情は壁のアクセントとしても使用されます。
しかし触ると冷たく硬いところが、場所によっては弱点となります。
また価格の面でも、高めの内壁仕上げ材といえるでしょう。
合板仕上げや塗装仕上げの内壁は、現在の住まいでは小数派となります。
合板仕上げは使い込むと独特のアメ色になりますし、塗装仕上げは汚れたらすぐに塗りなおせる良さがあります。
しかし合板仕上げは綺麗に揃えて貼ることが難しく、塗装仕上げは物をぶつけると下地のボードまで傷が付きやすいという弱点があります。