タタミ 床仕上げの材料にこだわる
住まいにリフォーム・リノベーションを行う際に使われる、こだわりの仕上げ材であるタタミについて紹介しましょう。
室内の床仕上げに使われる畳・タタミは、畳床(畳の芯となる板状のもの)に、布のように編んだ い草(畳表)を貼って作ります。
畳床としてフォームポリスチレンやインシュレーションボードなど新建材を使ったものが主流で、、ワラなどを使った製品は少なく高価となります。
畳表のい草が細く目が詰まっている製品が良いタタミですが、普通の畳の倍くらいのコストが掛かります。
また、い草の代わりに化学製品を使ったものもありますが、触れた感触にはかなりの違いがあります。
防虫・防カビのために防虫紙や備長炭などを中にはさんだ畳もあり、畳縁(畳の縁にある布)にはさまざまな色柄があります。
畳縁を使わない琉球畳もありますが、形成が難しい為、多少高価になります。
60mmほどの厚みがある製品が基本ですが、10mm程度の薄い製品もあります。
タタミはクッション性があり湿気を吸ってくれるので、触った感触がいいところが特徴です。
床の上で転倒した際に、怪我をする危険性もかなり低くなります。
また厚みがある畳は、かなり高い断熱性を備えます。
畳表のい草には、空気を浄化する作用もあります。
自然の抗菌効果もあるので、室内環境を改善する効果も期待できるのです。
タタミは、表面の弱さが一番の弱点となります。
畳表は柔らかく傷などが付きやすいので、雑に扱うと早く傷んでしまいます。
また畳表は定期的な交換が必要で、それなりに費用が掛かります。
薄い畳は、クッション性があまりよくありません。
また化学製品を使った製品は、湿気を吸う性能が畳表部分に限られてしまいます。
い草の産地によっては、農薬も気になるところでしょう。
室内の床仕上げのリフォームにタタミを採用する場合は、部屋の使い方がポイントとなります。
椅子などを使うと畳表がすぐに傷んでしまうので、直接や座布団などに座る部屋となります。
またタタミは床材としてだけでなく、ベンチの座面やベッドの床面として使われることもあります。
直接座れる柔らかさがあるので、造り付けのベンチやベッドに活用しやすいのです。
日本の気候に適したタタミは、使い方によっては活用できる場所が広がります。
床の仕上げとしても、べとつかず柔らかさを備える快適さを持ちますが、住まいの中のより幅広い範囲で活用することが、タタミを使いこなすポイントなのです。